2019 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠時間の短縮が食欲へ及ぼす影響の個人間差異の要因の解明:脳内報酬系に着目して
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19J23036
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
田尻 絵里 熊本県立大学, 環境共生学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 睡眠不足 / 食事摂取量 / 甘味嗜好 / アクティブグレリン / 食欲 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠不足時のエネルギー摂取量には個人差が大きいことが報告されているが,その要因は明らかになっていない。本研究では,個人間差異の要因の一つとして,味覚嗜好と食欲ホルモンに着目した。近年のシステマティックレビューによると甘味の好みはエネルギー摂取量と関連する。また,睡眠不足時に甘味の好み濃度が高まることが報告されている。一方で,睡眠不足時の甘味の好みとエネルギー摂取量との関連は明らかになっていない。さらに,食欲調節ホルモンであるグレリンについて,多くの研究が睡眠不足時の食事摂取量との関連を検討している。Brondel et al.の研究では睡眠不足時の甘いお菓子からのエネルギー摂取量とグレリン濃度の間に相関関係が認められた。そこで,本研究は睡眠不足が甘味の好みや食欲,エネルギー摂取量に及ぼす影響を検討するとともに,食事摂取量と関連する要因を明らかにすることを目的とした。3日間の睡眠不足(5時間睡眠)と対照睡眠(8時間睡眠)による無作為化比較試験を実施した。3日間の睡眠介入の後,早朝空腹時のアクティブグレリン濃度と甘味の好み濃度,朝食摂取量を評価した。本研究の結果,対照群と比較して睡眠不足後の甘味の好み,アクティブグレリン,朝食エネルギー摂取量は有意に増加した。しかしながら,甘味の好みとアクティブグレリンはエネルギー摂取量と関連が認められなかった。今後,早朝だけでなく1日を通した甘味の好み,アクティブグレリン,食事摂取量の評価や,間食や夜食との関連について検討する必要がある。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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