2020 Fiscal Year Annual Research Report
オリゴデンドロサイト前駆細胞による脳内炎症制御機構の解明
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19J23074
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大橋 佳奈 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | オリゴデンドロサイト前駆細胞 / CNS炎症 / 細胞除去 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
CNS炎症を制御する細胞として、ミクログリア、アストロサイトだけでなくオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)の関与も示唆されつつある。本研究では、CNS炎症に対するOPCの関与を調べるため、病態モデルにおけるOPCの役割を解析する。本年度は、昨年度確立したPDGFRα陽性OPC特異的除去法を用い、多発性硬化症モデルマウスにおけるOPC除去による臨床スコアを評価した。また、病態モデルにおけるOPCの炎症関連遺伝子の発現変化を調べるため、成体マウスからOPCを分取する方法を検討した。次年度は、病態脳でのグリア細胞の分取と解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多発性硬化症モデルマウスにおけるOPC特異的除去の系を確立した。また、OPC分取プロトコルの確立がほぼ終了し、次年度に病態モデルにおける遺伝子発現変化の解析を行う準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、今年度に引き続き、多発性硬化症モデルマウスにおけるOPC除去の臨床スコアや炎症レベルの変化を精査する。また、除去する時期を変更し、病期ごとのOPCの役割の違いを明らかにしたい。さらに、多発性硬化症モデル由来OPCを病態の進行度に応じて経時的に分取し、他のグリア細胞とのサイトカインや炎症関連因子の発現の違いを評価する。
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