2021 Fiscal Year Annual Research Report
機能性電子メディエータによる生体触媒の活性化と二酸化炭素のカルボキシ化
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19J23723
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
片桐 毅之 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 二酸化炭素利用 / 可視光 / 生体触媒 / コロイド状金属微粒子 / 人工光合成 / 炭素―炭素結合 / 補酵素 / 光触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は特別研究員DC1の最終年度である。昨年度、申請者はコロイド状金属微粒子がNADH再生系の有用な触媒であることを世界で初めて見出している。今年度は、NAD+依存酵素であるリンゴ酸酵素(脱炭酸)を用い、可視光をエネルギー源とする有機分子への二酸化炭素導入系の構築に取り組んだ。 まず、親水性高分子で分散させたコロイド状ロジウム微粒子および光増感剤による可視光をエネルギー源とするNADH再生系の構築を試みた。親水性高分子であるポリビニルピロリドンで分散したコロイド状ロジウム微粒子は、亜鉛ポルフィリンなどの光増感剤と複合化させることにより、可視光をエネルギー源とする位置選択的NAD+還元の触媒となることを見出した。この系では、従来課題となっていた酵素不活性なNADH異性体やNAD二量体は生成されず、親水性高分子で分散したロジウム微粒子が酵素活性を有する1,4-NADHだけの再生に有効な触媒であることを明らかにした。また、金属表面上でのNADH再生機構を提案した。次にこのNADH再生系をリンゴ酸酵素に適用した結果、ピルビン酸への二酸化炭素固定と還元に基づくリンゴ酸が生成し、可視光をエネルギー源とする有機分子への二酸化炭素導入系構築に成功した。このように特別研究員DC1申請時の最終目標である、可視光をエネルギー源として用いた酵素触媒による二酸化炭素をカルボキシ基として有機分子へ導入する反応系構築を達成できたと言える。 また、これらの成果を基に学術論文を執筆・投稿し計3報受理・掲載された(研究代表者を単独筆頭著者、受入研究者を責任著者)。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
所属研究室ホームページ
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Research Products
(13 results)