2021 Fiscal Year Annual Research Report
組織適合性と抗菌性を兼ね揃えた医療用金属材料表面の創製
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19J40065
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
堤 晴美 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | チタン / 陽極酸化 / 銀 / 亜鉛 / 黄色ブドウ球菌 / 大腸菌 / MC3T3-E1 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、マイクロアーク陽極酸化(MAO)処理を用いた医療用金属材料の抗菌性と硬組織適合性の同時実現を目指す。これまでに2段階MAO処理を提案することで、既存のMAO処理による抗菌性付与技術よりも長期的に抗菌性を有する多孔質な材料表面の創出に成功している。最終年度は、上述の2段階MAO処理を用いてチタン表面に抗菌物質である銀(Ag)および亜鉛(Zn)を同時導入し,長期的に細胞毒性を示さず抗菌性を維持し続ける2段階MAO処理条件の探索を行った。導入するAgおよびZnの処理濃度および処理順番を変えて作製した試料の表面状態、抗菌性、細胞毒性をSEMおよびEDS測定、大腸菌および黄色ブドウ球菌を用いた抗菌性試験、MC3T3-E1細胞を用いた細胞毒性試験によりそれぞれ評価した。また、これらの効果が長期的に維持されるかを確認するため、疑似体液中に2ヶ月浸漬した同試料についてイオン溶出挙動および上述した同様の評価も行った。その結果、第1処理溶液に低濃度のAg溶液、第2処理溶液に高濃度のZn溶液を用いて作製した試料は、MC3T3-E1細胞に対して細胞毒性を示さず良好な抗菌性を示すことがわかった。また、抗菌性は黄色ブドウ球菌に対して2ヶ月後も維持されることが明らかになった。このとき、表面状態およびイオン溶出量の解析より、初期では、Agイオン溶出抗菌性に発現、中期ではZnイオン溶出、後期ではZnの腐食生成物により抗菌性が発現されることが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)