2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the fusion gene-specific rejuvenated CTL therapy for Ewing sarcoma
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19J40304
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
石井 翠 順天堂大学, 順天堂大学 血液内科, 特別研究員(RPD) (50637866)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 細胞傷害性T細胞療法 / iPS細胞 / Ewing肉腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ewing肉腫は約90%にEWS/FLI1を中心とした融合遺伝子を持つ骨軟部腫瘍で、転移性タイプでは極めて予後不良であり新規治療法開発が望まれる。ネオアンチゲンに対する細胞傷害性T細胞(CTL)療法が新規免疫療法として注目されており、正常細胞には存在しない遺伝子変異から翻訳されたペプチド断片を標的抗原とするネオアンチゲンは、正常細胞への副作用の頻度も少なく、CTLが腫瘍細胞により強く反応する。EWS/FLI1はその融合部でアミノ酸変異しており、ネオアンチゲンとして良いターゲットとなる。しかし、患者由来CTLは慢性的な抗原暴露によるT細胞の疲弊が問題となる。この問題を解決するため2013年、疲弊した抗原特異的CTLからiPS細胞を樹立し、CTLに再分化誘導することでCTLを機能的に若返えらせる技術が開発された。この技術を応用し、Ewing肉腫に対して、ネオアンチゲンであるEWS/FLI1を標的とするiPS細胞由来CTL療法という新しい着目点から新規治療の開発を目指す。 本研究課題では難治性であるEwing肉腫への新規治療を開発するため、まず健常人ドナーからEWS/FLI1特異的CTLを誘導した。iPS細胞由来EWS/FLI1特異的CTLへの再分化誘導を行い、フローサイトメトリーでiPS細胞由来EWS/FLI1特異的CTLが、末梢血由来EWS/FLI1特異的CTLクローンと同様にCD8陽性で、EWS/FLI1に対する抗原特異性を保持していることを確認した。iPS細胞由来EWS/FLI1特異的CTLの細胞傷害活性を検討した。iPS細胞由来非EWS/FLI1特異的CTLが末梢血由来EWS/FLI1特異的CTLクローンと同じ抗原特異性を保ちながら、細胞傷害活性を持つという結果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常人ドナー登録後、末梢血由来EWS/FLI1特異的CTLの誘導を行った。特異的CTLの割合は0.1%未満と非常に低かったが、その後特異的CTLクローンを樹立することに成功し、iPS細胞樹立、iPS細胞由来EWS/FLI1特異的CTLへの再分化誘導をスムーズに行うことができた。 得られたiPS細胞由来EWS/FLI1特異的CTLのIn vitroにおける腫瘍抑制効果と機能評価、In vivoでの抗腫瘍効果の検討を行っているところであり、研究課題は概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針として、iPS細胞由来EWS/FLI1特異的CTLを用いたin vitro, in vivoでの抗腫瘍効果を評価するため、実験を重ねていく必要がある。 さらに、他の肉腫の融合遺伝子についても同様の手法を用いることが可能かどうかを検討し、CTLを誘導するための準備を始める。また、Ewing肉腫においても今回とは別のHLAにおいて同じ手法を用いることができるかを検討すれば、より多くの患者に投与することが可能となるため、有意義であると考えている。
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Research Products
(2 results)