2022 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体ーゴルジ体を経由しないガレクチン新規分泌経路の解明
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19J40312
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山口 亜利沙 高知大学, 教育研究部医療学系, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2019-10-01 – 2023-03-31
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Keywords | ガレクチン / 非古典的分泌経路 / EMARS / プロテオミクス / 分子会合 |
Outline of Annual Research Achievements |
独自に開発した第2世代EMARS法を用いて、積年の謎であるガレクチンの細胞外分泌機構の解明に挑んだ。ガレクチン3の分泌に寄与する分子を見つけるために、ガレクチン3の分泌を制御する薬剤の探索、ガレクチンとEMARS反応触媒酵素のキメラタンパク質の発現、ガレクチン3と会合する分子の同定を計画し、研究を進めた。昨年まで、ガレクチン3変異体(R186S)は分泌が抑制されることや、コレステロール輸送体阻害剤U18666A処理によりガレクチン3濃縮小胞が形成され分泌が促進されることを見出した。これら分泌速度の異なる諸条件について、発現mCherry-APEX-ガレクチン3を用いたEMARS反応を行い、SILAC法によるサブトラクション解析を行った。その結果、mCherry-APEX-ガレクチン3の近傍に存在する分子として、アクチン結合関連分子(αactinin-4,Caplin-1,Transgelin-2, cortactin, FilaminA,Profilin-1) が多数検出された。さらに、アクチン重合阻害剤であるサイトカラシンにより、ガレクチン3の分泌が抑制された。また、ガレクチン3の分泌が促進されるU18666Aを添加した条件においてもSILAC法による質量分析を行った。その結果、mCherry-APEX-ガレクチン3の近傍に存在する分子として、Rab5が同定された。Rab5を免疫染色し、共焦点顕微鏡にて観察したところ、U18666A添加時に形成される濃縮小胞と一致した。これらのことから、アクチン結合関連分子およびRab5がガレクチン3の分泌に関与している可能性が示唆された。なお、mCherry-APEX-ガレクチン3の近傍に存在する分子として内在的に発現するガレクチン3自体が検出されたので、EMARS法の実験系はうまく機能していると思われた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)