2021 Fiscal Year Research-status Report
『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』―60年代フランスにおける学知と革命
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19K00048
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
坂本 尚志 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (60635142)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 分析手帖 / マルクス=レーニン主義手帖 / 概念の哲学 / 20世紀フランス思想 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究活動は、新型コロナウイルス感染症の拡大による出入国の制限ならびにフランスのロックダウン等に伴う図書館ならびに研究機関等の閉鎖により、予定していた資料調査等を十分に行うことが困難であった。そのため、既に収集した資料ならびに既刊の文献等の分析を実施した。特に、『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』の内容の分析を踏まえた上で、同時代のフランスの思想状況を立体的かつ複眼的に再構築するという目的のもとに、文献の整理・読解を進めた。 さらに、本研究が目的とする1960年代後半の思想状況を理解するために必要不可欠であると思われる英仏語の文献の邦訳を刊行するための準備作業を行った。このうち仏語文献2点についてはほぼ翻訳作業が終了している。さらに、詳細な訳者解題を付すことによって、日本の読者にとって各文献の重要性が明らかになるよう努めている。 これらの活動によって得られた知見を統合し、一貫性を持った成果として提示することを目的として、2022年度中に『分析手帖』と『マルクス=レーニン主義手帖』に関する特殊講義を京都大学で実施の予定である。本年度はその準備のために、これまでに得られた成果を振り返り、整理するとともに、今後必要とされるであろう補足的作業についても見通しを得ることができた。本研究の既刊の成果をより広い思想史的文脈に位置づけることがなお課題として残されていることが明らかになったために、その解決のための準備作業を集中的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の拡大のため、必要な資料調査等を実施することが困難であった。入手済みの資料等を中心に分析を実施したものの、その過程で明らかになった課題を解決するためにはさらなる調査が必要と思われるため、進捗状況に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度前半にウィーンに研究のため滞在しており、フランスに複数回渡航して資料収集を実施する予定である。また、これまでの研究によって得られた知見を統合し、一貫した成果として提示する準備作業の一環として、京都大学にて特殊講義を担当する。その過程でこれまでの成果を批判的に検討することを目指している。 また、関連する英仏語文献の翻訳も進め、本研究の課題を複数の視点からより立体的にとらえることを試みる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症による移動制限等のため、資料収集等が円滑に実施できなかったために次年度使用額が発生した。 感染状況が沈静化に向かっている時期にフランスにて資料収集を行うとともに、本研究の成果の刊行費用等として使用する。
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Research Products
(1 results)