2020 Fiscal Year Research-status Report
中国近世諸子学の構想:宋明道家思想研究の成果拡充を企図して
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19K00052
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 秀一 東北大学, 文学研究科, 教授 (80190586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 俊 熊本県立大学, 文学部, 教授 (30240021)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 諸子学 / 宋代思想 / 明代思想 |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研、2年目にあたる2020年度は、予定では台湾や中国での資料調査や研究発表を展開することになっていたが、新型コロナの蔓延による活動自粛の要請にしたがい、国内外の出張をすべて取り止める結果となった。ただし、科研のメンバーである三浦と山田が、それぞれに雑誌論文を発表したほか、両名のあいだでオンライン研究会を二回開催し、相互の研究内容や進捗状況などについて確認しあい、研究計画の進展をはかった。 雑誌論文としては、三浦が「仏老を雑へて仏老を超ゆ-明代思想史の一断面-(上)」(『東洋古典学研究』10、2020.10)と「明代老学史の一側面-薛蕙『老子集解』を論じて王道『老子億』に及ぶ-」(『集刊東洋学』124、2021.1)を発表し、山田が「《凝陽董真人遇仙記》浅析-董守志、登真洞、全真道」(『師大学報』65-2、2020.9)、「『上清太上開天龍キョウ經』の文献的研究 」(『熊本県立大学大学院文学研究科論集』13、2020.9)、「《孟子》”万物皆備於我”句与道家道教」(『諸子学刊』21、2020.11)を発表した。それらの論文では、中国近世における道家思想の受容や普及の状況を、個別具体的に解明している。 2020年11月14日開催のオンライン研究会では、三浦が道教学会大会において発表した明代の儒者王守仁と道教との関連性を主題に、この時期における諸子書の流通情況とを関連づけた討議をおこない、2021年3月30日開催の研究会では、山田による「中国近世思想史上に於ける司馬光、『法言』、『老子』-性、質、学、諸子を中心に-」との発表にもとづき、個別の文献の主旨や司馬光思想における諸子の位置づけなどに関して意見を交わした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定では海外での資料調査や研究発表を展開することになっていたが、新型コロナの蔓延による活動自粛の要請にしたがい、国内外の出張をすべて取り止めた。その結果、文献調査方面の仕事がまったく捗らず、また海外の研究者との直接的な交流がおこなえなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
メンバーそれぞれが論文を執筆・公刊することで科研の成果を公表する点に関しては特に心配をしていないのだが、やはりメンバー以外の研究者との意見交換が自由におこなえない点は、何らかの打開策を考える必要があるだろう。今年度前半は、論文執筆に集中するとして、後半における感染状況の好転にともなう学術交流の再開を期待している。
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Causes of Carryover |
主たる理由は、出張をすべてキャンセルした結果、旅費としての支出がまったくなかことであり、今年度後半、その分のすべてが使用できるかどうかは、現時点では分からない。その分の予算を、文献の購入などに充当することを考えている。
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Research Products
(7 results)