2022 Fiscal Year Research-status Report
Cultural Politics on Secularism and Islam: The Case of Kashmir
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19K00079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
拓 徹 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 助教 (90795626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 智史 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (40768438)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カシミール / イスラーム / セキュラリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2022度は、主に次年度(2023年度)に開催予定の本科研の総括的な国際コンファレンスの計画と準備に活動の中心が置かれた。当初は2022年度中に当該コンファレンスを開催する予定だったが、2022年度にはまだコロナ禍の影響があり、海外の出席予定者との協議が難航し、計画の再編・延期を繰り返した年度だった。そうした中、5月23日に研究代表者、研究分担者、研究協力者でZoom会議を開催し協議したほか、これに続いてメール審議による協議を繰り返した。 研究面では、研究代表者(拓)は5月に本科研関連のインド出張を行い、書店などで資料収集を行ったほか、社会問題化した映画The Kashmir Files(5月当時は劇場公開中)において、本科研のテーマである「カシミールにおけるセキュラリズム」が現在のインドでどのように表出し、受容されているかについて、現地調査を行った。加えて、2023年度の総括コンファレンスでの発表(テーマ:1930年代カシミールにおける「正統イスラーム」の成立過程)の準備に着手した。 研究分担者(小倉)は、長年の研究対象であるヌールバフシーヤ(本科研の対象であるカシミールでも重要な宗教的・文化的役割を担った)に関する項目を、宗教学分野で権威ある出版社BrillによるEncyclopaedia of Islam第3巻に寄稿したほか、関連する研究発表を内外の学会などで精力的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予想外のコロナ禍の長期化により、総括的な国際コンファレンスの開催が難航し、調整・再編・延期のため時間を取られ、このような遅延状況に至った。今年度(2023年度)に挽回して成果を出すことを期している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度末(2024年3月)に総括的な国際コンファレンスを日本(東京)で開催し、その成果を基に、英語の論文集をインドの出版社から出版することを計画している。
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Causes of Carryover |
本科研の総括的な国際コンファレンスが次年度に延期されたため。次年度使用額は、国際コンファレンスにおける複数の海外研究者招へいに使用する予定である。
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