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2021 Fiscal Year Research-status Report

制度のミクロ現象学による、自然-文化の危機への処方箋ーーメルロ=ポンティから

Research Project

Project/Area Number 19K00100
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

廣瀬 浩司  筑波大学, 人文社会系, 教授 (90262089)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsメルロ=ポンティ / ヴァレリー / プルースト / イメージ / 文学
Outline of Annual Research Achievements

当該年度の研究は「文化的世界の意味の生成と増幅の追求」と題し、現代芸術や言語的創造活動などを手がかりに、現代における文化的な世界の意味の生成と増幅の追求をおこなうことであった。完成された芸術作品としてのみならず、その「制作プロセス」を突き動かしている身体イメージ、そしてその創発性に注目し、ダンスや舞踏などの身体芸術、さらには文学作品における、イメージ的な意味の生成を追求した。
そのため国内外で調査研究も行う予定であったが、コロナウィルスの蔓延にともない、とりわけフランスにおける草稿調査は断念した。そのため、草稿研究を継続するため、近年刊行された” Probleme de la parole” の文献学的研究に比重を移し、身体論を基本として、言語においてどのような創発性がみられるかを研究することに集中した。その際、ヴァレリー、ハイデガーと言った他の文学者、思想家との比較もおこなった、
この講義は「制度化」講義を直接に準備するものであり、本研究の深化のためには避けがたい講義である。問題になるのは、言語学的な知見が、言語の創発性と歴史性、すなわち「言語的な制度化」とどのようにかかわっているか、ということである。これは2022年度中に論文としてまとめられる予定である。この探求を通じて、「現実」概念を再考するという新たな課題も出現したことが大きな成果であった。課題は、制度のミクロ現象学による現実構成の問題へと発展したのである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナウィルス蔓延によって海外調査ができなかったため、一部予定が遅れたが、上記の通り、刊行済の草稿を集中的に研究することによって、とりわけ文学者の思想や、文学的言語の創造性への研究が進捗し、またそうした虚構の言語が創出する「現実性」の問題を新たな課題として立てることができたので、2022年度中には論文としてまとめる予定である。

Strategy for Future Research Activity

フランスにおける海外調査は断念し、日本で入手可能なテクストの集中的な分析をめざす。とくに上記Probleme de la paroleの研究に集中し、論文としてまとめる。

Causes of Carryover

コロナウィルス蔓延のため、フランスにおける海外出張を断念したため。
本年度もこれを断念し、入手可能な文献研究、分析、論文化に集中するつもりである。
とくに文学言語の創造的使用とその「現実性」について研究する。

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Published: 2022-12-28  

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