2020 Fiscal Year Research-status Report
Reconsideration on the attribution of the Leonardeschi paintings with IR images
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19K00178
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Research Institution | Tokyo Zokei University |
Principal Investigator |
池上 英洋 東京造形大学, 造形学部, 教授 (00409806)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 帰属問題 / レオナルド・ダ・ヴィンチ / レオナルド派 / 赤外線撮影 / 下絵 / 美術史 / ルネサンス / イタリア美術 |
Outline of Annual Research Achievements |
課題研究の二年目の研究実績は計画通りの結果は得られませんでした。その原因は、五年計画の二年目にあたる2020年度に、本来であれば海外で実作品の調査にあたる予定でしたが、それらがコロナ禍による対象国のヴィザ発給停止などでまったく遂行できなかったためです。 よって2020年度も、初年度にあたる2019年度に引き続き、赤外線撮影用機器によるテストを重ねるために、本務校である東京造形大学の教職員および学生の協力を得て、板絵とカンヴァス画において下絵を数種のタイプ別に撮影するなどしてその利用法の習熟をはかりました。また作業と並行して、本来現地調査をおこなう予定だった海外機関にコンタクトをとり、作業の延期と予定期間の再調整などを進めています。 コロナ禍により上記のような予定の変更を余儀なくされたため、本来は海外調査期間として2020年度に東京造形大学からサバティカルリーヴの許可をいただける予定であったものを中止し、あらためて2022年度に取得できるよう学内調整をおこなっています。 コロナ禍によるこうした変更により、海外でおこなう部分と、それによって得られるデータの分析にかかる期間が、当初の五年計画における三年間の予定から、二年間に短縮される結果となります。そのため、当初の計画では2020年度に半年間取得できる予定だったサバティカル期間を、2022年度では一年間に変更できるよう学内調整を進めています。 現在、上記のほかに、海外調査をおこなうことができなかったかわりに、国内で進めることのできる関連文献資料の入手と分析を前倒しで進めています。こうした学内外の協力と助力を得て、コロナ禍による予定変更による影響を最小限に抑え、申請時点で予定していた水準の研究成果を得られるよう進めているところです。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前項で述べたとおり、課題研究の二年目の研究実績は計画通りの結果は得られませんでした。2020年度には本来であれば海外で実作品の調査にあたる予定でしたが、それらがコロナ禍による対象国のヴィザ発給停止などでまったく遂行できなかったためです。 五年間でおこなうべき計画全体のスケジュールが狂いましたが、最終年に一定の成果を得るための遅れが出ないよう、2020年度には国内でおこなうことのできる部分のみ、前倒しで進めました。そのため現在は、赤外線撮影用機器によるテストを重ねて利用法の習熟をはかるとともに、現地調査をおこなう予定の海外機関にコンタクトをとり、作業の延期と予定期間の再調整などを進めています。また海外調査を2022年度にはおこなうことができるものと想定して、中止したサバティカルの当該年度での取得の調整を進め、そして海外調査をおこなうことができなかったかわりに、国内で進めることのできる関連文献資料の入手と分析を前倒しで進めている状況です。 これらの進捗状況から、「やや遅れている」ものと判断しました。
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Strategy for Future Research Activity |
前二項で述べたとおり、課題研究の二年目の研究を計画通りおこなうことができず、よって海外調査を前提とした2020年度予算を執行できなかったため、そのまま2021年度にて執行し、そして当初2021年度に執行する予定だった予算を、2022年度以降へと先送りし、当初の五年計画での予算の割り振り額を変更しました(その過程で、東京造形大学の学術交流課とともに学術振興会に問い合わせて指示と助言を仰ぎました)。 2020年度と2021年度に、国内で遂行できる部分を前倒しで進めてはいますが、本課題研究の中心は国外にある作品の調査であり、よって2022年度にあらためて海外に長期滞在のうえ調査をおこなう予定で学内外で調整を進めています。 コロナ禍によるこうした変更により、海外でおこなう部分と、それによって得られるデータの分析にかかる期間が、当初の五年計画における三年間の予定から、二年間に短縮される結果となります。そのため、当初の計画では2020年度に半年間取得できる予定だったサバティカル期間を、2022年度では一年間に変更できるよう学内調整を進めています。 この予定で遂行できるよう、2022年度での海外調査対象機関や作品所有者との調整を進めています。 今後は、こうした学内外の協力と助力を得て、コロナ禍による予定変更による影響を最小限に抑え、申請時点で予定していた水準の研究成果を得られるよう進めてまいります。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による海外調査対象国のヴィザ発給停止などにより、海外での調査が全面的にストップしたため、当初2020年度におこなう予定だった海外調査費の執行額は0円です。 これら海外調査は2022年度に主として遂行する予定で学内外で調整を進めており、2021年度にはそのための下準備の年となります。そのため当初2021年度に予定していた予算額を0円とし、2020年度の交付済み未執行全額となる300,000円をそのまま2021年度の使用予定予算全額とします。2022年度と2023年度は、当初の五年計画中の三年間での研究予定を二年間で遂行する必要があるため、すでに学術振興会に提出し承認されたとおり、申請時の予定額よりも割当てを増やしています(研究全体の交付予定額には変更ありません)。 2021年度は、上記のとおり300,000円をもちいて、年度内に渡航できるようであれば海外調査を始め、もしまだコロナ禍により渡航できる状況になければ、効率化のための追加機器の準備と習熟、および文献調査やネットを介した海外研究者との意見交換などを進めていきます。
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Research Products
(6 results)