2020 Fiscal Year Research-status Report
20世紀前半の日本人陶磁学者による東アジアの古窯址の探索に関する研究
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19K00180
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Research Institution | Musashino Art University |
Principal Investigator |
木田 拓也 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (40300694)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 中国陶磁 / 窯址発掘 / 陶磁史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年に入ったあたりから社会的に、そして、国際的に大きな影響をもたらしたコロナウイルスの影響により、2020年度に計画していた国外調査はもとより、国内にある関係資料館などでの調査を行わなかったため、残念ながら、当初計画したような形では調査、研究を前に進めることはできなかった。記念館等に保存されているような、一次的な原資料に当たることはできなかったものの、日本陶磁、中国陶磁に関するすでに刊行された書籍や展覧会図録などをもとに陶磁学者小山富士夫に関する小論をまとめるなどした。 「小山冨士夫の現代陶芸へのまなざし:古陶磁と伝統工芸のはざま」『美史研ジャーナル』第16号、武蔵野美術大学美学美術史研究室発行、2021年3月31日、24-38頁。 「近代陶芸 陶芸家たちの古典復興」『陶説』日本陶磁協会発行、第815号、2021年4月1日、24-32頁。 在宅を迫られたこの一年を振り返って、あえて、成果といえるものをを挙げるとすれば、在宅環境での成果としては、これまで私自身、断片的な知識しかなく、比較的弱い領域だった中国陶磁史に関する図書資料を手当たり次第に読み、基礎的な知識を蓄えることができたことがひとつの成果といえるだろう。そして、本研究の内容と直接かかわることではないが、パソコンやネットに関する自宅の環境を整備し、在宅での研究環境を整備することができたことだろう。いまさらながら、インターネットの便利さを実感することができたし、しっかりと調査などに活用できるようになりたいと思うようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ渦の影響により、国外はもとより、国内での調査ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの先行きについてはまだまだ不透明な段階ではあるが、ワクチンが普及すれば国内移動や訪問調査については可能になると思われるので、その段階で当初の計画を見直し、さらに、国外(中国や韓国)調査の可能性についてもその後再検討したいと考えている。当初3年計画(2019年度から2021年度)で、今年度が最終年度ということになるが、もし可能であれば1年ないし2年延長してスケジュールを再検討したほうが、当初の計画が遂行できるものと思われる。
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Causes of Carryover |
調査旅費として使用する予定。
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