2023 Fiscal Year Annual Research Report
ノルウェーのコミュニティ音楽療法を基軸としたPOLYFONプロジェクトの研究
Project/Area Number |
19K00213
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
杉田 政夫 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (70320934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 孝子 (伊藤孝子) 名古屋芸術大学, 芸術学部, 教授 (20367676)
青木 真理 福島大学, 人間発達文化学類附属学校臨床支援センター, 教授 (50263877)
谷 雅泰 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (80261717)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コミュニティ音楽療法 / ブリュンユルフ・スティーゲ / ヴィーゴ・クリューガー / ノルウェー / 社会正義 / 音楽療法士養成カリキュラム / POLYFON知識クラスター / 社会福祉協議会 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、コミュニティ音楽療法の理論的指導者であるブリュンユルフ・スティーゲが近年重要視する「芸術的市民権」と「社会正義」との関係を探究し、笹野恵理子・学校音楽文化論編著『学校音楽文化論』(東信堂、2024年)の第1章「学校音楽教育と社会正義」を執筆した。ノルウェーにおける実地調査の成果を、第23回日本音楽療法学会学術大会の大会企画講習会(オンデマンド)において、「ノルウェーのコミュニティ音楽療法―理論・実践・教育」と題して講演した。 2023年9月19日~22日まで、ノルウェー・ベルゲンにて実地調査を展開した。ベルゲン大学グリーグアカデミー音楽療法研究センターにおけるスティーゲ、ヴィーゴ・クリューガーら研究者へのインタビューの他、病院、学校、文化施設、福祉施設でのコミュニティ音楽療法実践や、POLYFON知識クラスターに関わる実践の参与観察を行った。 実践的には、北名古屋市社会福祉協議会、名古屋芸術大学音楽療法グループ「マイエ」と連携してのコミュニティ音楽(療法)「親子♪音楽を楽しむ会」や、福島大学地域デザインセンターと協働しての被災地音楽支援(「五感を刺激する音楽ワークショップ@双葉幼稚園」)を開催した。 研究期間全体を通じ、スティーゲ他著杉田政夫他訳『コミュニティ音楽療法への招待』風間書房、2019年の邦訳出版を皮切りに、ノルウェーのコミュニティ音楽療法の理論、実践、療法士養成、POLYFON知識クラスターに関わる数多くの学会発表、論文作成、シンポジウム、講演を行ってきた。第22回日本音楽療法学術大会大会企画シンポジウム「コミュニティでの音楽療法を考える」を筆頭に、日本におけるコミュニティ音楽療法の理論的・実践的な展開に、一定寄与してきたものと考えている。現在、これまでの成果を著書にまとめるべく執筆を進めており、2024年度中の出版を目指している。
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Research Products
(5 results)