2022 Fiscal Year Annual Research Report
時間軸を持つ3Dデータ及び映像・音響データを用いたアーカイブシステムの開発
Project/Area Number |
19K00232
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Research Institution | Aichi University of the Arts |
Principal Investigator |
池田 泰教 愛知県立芸術大学, 美術学部, 准教授 (10747918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤羽 亨 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 教授 (00347379)
飛谷 謙介 関西学院大学, 理工学部, 准教授 (50597333)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 3Dアーカイブ / メディアアート / デジタルアーカイブ / アート・ドキュメンテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は鑑賞者を含むメディアアート作品の新たなアーカイブ手法開発をテーマとしており、技術的には、3Dスキャニング/多視点映像/複数の音響データを組み合わせた新たな記録技術の開発と、各種データを統合して閲覧するデータビューワーの開発・運用が主眼となっている。 最終年度となる2022年度は、これまで開発を継続してきた「3Dデータレコーダー」と「タイムベーストデータビューワー」の撮影実験と、システム全体を用いて展示作品を撮影・閲覧する利用実験を行った。撮影実験は複数のデプスセンサーからのインプットデータをLTC(Longitudinal Timecode)信号と共にPCに記録するプログラムの検証を目的として行った。実験では6m x 5mの空間に2名の人間を配し、4台のデプスセンサー、2台のビデオカメラ、2台のサウンドレコーダーによって各データを取得し検証した結果、LTCを用いた異種データの同期記録が実現できた。この結果を受け、愛知県立芸術大学において実際の作品展示を行い、このシステムを用いた利用実験を行った。設置作品は福島諭の音楽作品「設置音楽 《Patarinia Yellow》」と「設置音楽 《春、十五葉》」の2作品とし9m x 6mの空間にインスタレーション形式で展示した。20分の作品変化と3名の鑑賞者の行動及び展示空間全体を、4つのデプスセンサーからの3Dデータ、多視点映像データ(2ソース)、鑑賞者それぞれのバイノーラル録音データ(3ソース)によって記録した。取得データは「タイムベーストデータビューワー」によって時間同期され、視聴・閲覧が可能であることを確認した。当初研究計画ではこの後アーカイブシステムを公開する予定だったが、covid19の影響を受けた遅れもあり、期間内の公開は実現できなかった。精度改善も含めた成果物を2023年11月に展示発表の予定である。
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