2020 Fiscal Year Research-status Report
教育現場や地域で活用される絵本を題材にした造形プログラムの開発
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19K00253
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
廣瀬 剛 大分大学, 教育学部, 教授 (10381021)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 絵本制作 / 造形教育 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、前年度に続き絵本制作のために開発した造形プログラムを試行するため、次の5件について実施した。制作想定時間の設定に加え、ICT機器を活用した共同制作や、ネットを介した同時双方向での制作が可能であるかを検証した。その結果、共同制作では機器の利点を生かした創作物が見られ、学生に向けた同時双方向(オンライン)での制作では、各自宅での作業となったため個人の意欲により制作時間に差異が見られた。(1)~(3)のアンケートでは、自宅での作業により自分のペースで制作できたが、ほかの受講者の様子が分かりにくいため、やや不安になる旨の回答があった。 ●(1)大分大学教養教育科目:手作り絵本の楽しみ「ひも絵本制作」 90分×2=180分/場所:オンライン開講(前期)/対象:大学生/履修人数:20名 ●(2)大分大学教養教育科目:手作り絵本の楽しみ「popup絵本制作」 90分/場所:オンライン開講(前期)/対象:大学生/履修人数:20名 ●(3)大分大学教養教育科目:手作り絵本の楽しみ「コラージュ絵本制作」 90分×9=810分/場所:オンライン開講(前期)/対象:大学生/履修人数:20名 ●(4)「いろ・イロ・iroの絵本をつくろう!」(進行:学部4年生,教材開発指導:代表者)制作想定時間90分/日時:12月12日(土)13:00~14:30/場所:大分大学教育学部/対象:小学生以上/主催:大分大学STEAM Lab./参加人数:4名 ●(5)大分大学専門科目:保育の指導V(表現I)「お話の世界へ」 (ICT機器を活用した共同制作)90分×3=270分/場所:大分大学教育学部/対象:大学生/履修人数:11名 また、前年度実施した教材を含め、絵本の制作工程4点を撮影し、動画を編集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は前年度の4件を上回る5件を新規に実践することができたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、うち3件がオンラインとなり、今回の5件のほかに予定していた対面での実践4件を開催することができなかった。そのため、急遽オンラインでの実践の可能性を探る方向性も加え、実施することにした。その結果、対面式とオンラインそれぞれの利点、欠点を見いだすことができ、今後の絵本プログラム開発の可能性を広げることにつながると考える。 開発した絵本のプログラムを公開するためのWebページの作成は、URLを取得し、現在制作中である。制作工程を紹介する動画の作成は、現在「折りたたみカード絵本」「ひも絵本」「popup絵本」「コラージュ絵本」を、補助学生が制作工程を再現し、それを撮影した動画を編集中である。動画編集を含め、進行がやや遅れているため、Webページのプロトタイプ版から公開、検証できるように進める。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、地域での造形ワークショップを行い、制作想定時間を踏まえた内容を実践、検証する。 ただし、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、対面型ワークショップの実践時期の遅延、または削減される可能性もある。 対応策 (1)2020年度にはオンラインでの実践の可能性を見いだすことができたため、その観点からの機材(ネットワーク関連や撮影機材)をあらたに準備し、対応する。 (2)学内の大学生を対象に、感染予防対策を行なった上で、少人数または個人でのプログラム実践を行なう。実践内容は静止画と動画で記録し、公開できるようにする。 また、開発した絵本プログラムのWeb公開に向け準備を進める。それと同時に、地域や教育現場で活用できる絵本プログラムをまとめた冊子を制作し、現場に配布する予定である。
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