2019 Fiscal Year Research-status Report
マンガ-舞台芸術間のアダプテーション分析とその理論化
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19K00262
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Research Institution | Hanazono University |
Principal Investigator |
秦 美香子 花園大学, 文学部, 教授 (90585358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 麻里 愛知学泉大学, 家政学部, 講師 (20623573)
増田 のぞみ 甲南女子大学, 文学部, 准教授 (80449553)
山中 千恵 京都産業大学, 現代社会学部, 教授 (90397779)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アダプテーション研究 / マンガ研究 / 作品分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、申請書p.3に記載の「年度ごとの計画」に沿って、以下の研究を行った。「1.文献収集」「3.パイロット調査」「4.少年マンガの舞台化例についての研究」は、「ミュージカル研究会」第16回研究会~第26回研究会の中で行った。 「3.パイロット調査」の一環として、本研究テーマに関する研究を研究代表者・研究分担者がそれぞれ行うにあたって、分析の視点や問題意識を共有するために、全員で分析に取り組んだ。少女マンガ表現の特徴が、舞台上ではどのように翻案されているかを分析した。2019年6月22日、日本マンガ学会第19回大会において報告した(「マンガ-舞台間のアダプテーション―宝塚歌劇『ポーの一族』の事例から」秦美香子・西原麻里・増田のぞみ・山中千恵)。「2.手塚治虫作品の翻案作品の分析」について、手塚作品の事例研究を通して、マンガ研究にとって舞台版と原作マンガの比較を行う意義について論じた。2019年11月30日、中部人間学会第19回研究大会において報告した(「マンガによる時間表現--舞台へのアダプテーションを例に」秦美香子)。「5.制作者への聞き取り」については、ミュージカル作品の音楽監督などを務める大部胡知氏に研究会にご参加いただき、ミュージカル表現の特徴などについて尋ねた。またマンガ原作の舞台作品に出演された2名にインタビュー調査を行い、キャラクターを表現する際の工夫などについて尋ねた。 「(2年目)2.少女マンガの舞台化作品の調査」について、少女マンガ作品の「内面」表現の分析を行った。2019年11月30日、中部人間学会第19回研究大会において報告した(「マンガ表現はいかに舞台化されるか--『トーマの心臓』のアダプテーション」西原麻里)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2019年度に予定していた内容を全て実施し、2020年度に予定していた内容の一部も2019年度に実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度には、韓国で制作されたマンガ原作の舞台化作品についての調査を予定しているが、COVID-19の影響により公演が中止された。DVDなどによって作品分析が可能になれば実施する。 同様に、研究成果の報告を国際学会で行う計画であったが、COVID-19の影響のため、実施が困難であることが予想される。発表の場を国内学会に変更して実施する予定である。
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Causes of Carryover |
物品費の執行が遅れたことが主たる要因である。舞台作品のDVDやパンフレットを入手する方法が限られているため、発注までに時間を要している。
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