2020 Fiscal Year Research-status Report
19世紀アメリカにおける健康改革運動と文学作品の相補的関連性についての研究
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19K00400
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
稲垣 伸一 実践女子大学, 文学部, 教授 (00269599)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肉食忌避 / 菜食主義 / 水治療 / 宗教 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度収集した一次、二次資料の両方を読解していく中で、特に菜食主義と水治療の相互関連性について考察した。 具体的には、19世紀健康改革運動の中で、肉食忌避(菜食主義の原型)の歴史を追い、その起源となる南北戦争以前においてはSylvester Grahamについての資料にあたり、それが南北戦争後のJohn Harvey Kelloggの思想へとつながることを確認した。またGrahamとKelloggの間には、昨年度研究の対象とした水治療の実践者Mary Gove Nicholsが位置づけられることを考察した。 この三者の共通点としては、肉食忌避の思想だけではなく、同時代人の過剰な性に対する警告として若年層の健康に対するマスターベーションの害を訴える姿勢が挙げられ、それは多分に道徳的側面を伴うことから、三者の思想の宗教性にも結びつくことを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス流行のために、二次資料である研究書を購入する以外、国内外での資料収集が全くできなかったため。 また、コロナ対策として本務校での授業がほとんどメディア授業に切り替わったため、その準備に追われ、研究に割く時間が極端に限られてしまったため。
その結果、肉食忌避(菜食主義)と水治療との相互関連性について当初予定していた論文執筆が実行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは今年度の限られた時間の中での成果を論文の形で文章化する。 また、今年度の研究の中で理解を深めることができた肉食忌避の思想についての歴史と、水治療や宗教など他の要素との関連について、特に一次資料を中心に検討していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス流行のため、国内外での資料収集に制約があり、予定していた支出がほとんど生じなかったため。 次年度も国外での資料収集は困難が予想されるが、課題の研究遂行のために有効な資料の収集に努める予定である。
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