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2019 Fiscal Year Research-status Report

19世紀英国予約購読形式出版と読書施設の相関が文芸出版文化の興隆に果たした役割

Research Project

Project/Area Number 19K00413
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

小林 英美  茨城大学, 教育学部, 教授 (70277862)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords19世紀イギリス文学 / 読者層 / 予約購読形式出版 / 会員制有料図書館 / ニューヨーク / アイルランド / トランスアトランティック
Outline of Annual Research Achievements

18世紀末から19世紀前半の予約購読者層と会員制有料読書施設の二つの読者共同体を対照することによって、その相関関係を明らかにする本事業の起点としての、先行研究文献と一次資料の確認・収集が本年度であった。
まず、研究計画当初の調査予定のおよそ半分の会員制有料図書館の調査が完了した。それらはグーグルブックスなどの無料閲覧ができる電子媒体によって、読書施設の蔵書記録等を入手・精査できたもので、取り寄せの手間を省くことができた。しかしながら、その分析・精査については十分な分析研究が行えず、また海外の国立図書館や研究機関が所蔵する複写購入が必要な一次資料の入手ができなかった。
また、当時の会員制有料読書施設が、出版社に購入を依頼した出版社側の資料についても未入手である。この種の一次資料は大学図書館や国立図書館等に存在することまではわかったが、それらを特定して複写・購入申請をする作業ができなかったためである。上記はいずれも2月に実施する予定であったが、想定外の内外の事情でかなわなかった。
一方で、当初の計画においては想定していなかった19世紀初頭までのアイルランドの読書サークルと貸本屋、そして出版業者についての研究書と、イギリス植民地化のアメリカ・ニューヨークの同種の読書施設の研究書は入手でき、それぞれの精読によって、新たな知見を得ることができた。これらを本研究に組み込むことによって、ブリテン島内にとらわれない、トランス・アトランティックの広い観点を取り込み、鳥瞰的な観点で研究の方向性を発展できることがわかったので、次年度以降の課題に付与することにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本務(特に海外留学プログラム関連とオンライン授業等の教務)の諸事における新型コロナ禍の対応が影響し、集中的に研究をすすめて取りまとめる予定であった2月と3月の作業が完全に滞り、口頭発表もできなかった。

Strategy for Future Research Activity

まず、新型コロナ禍対応の本務が落ち着きしだい、2~3月に実施予定であった研究を行う。次に、未調査の対象施設の精査を完了した上で、現地で入手可能な資料を確定する。ただし、国内外の新型コロナの感染状況と政府・諸施設の動向によっては、海外での調査が延期される可能性もあるので、その状況も視野において入手済み資料と取り寄せ可能な資料の拡充によって蔵書施設の文芸嗜好研究を、可能な範囲で前倒しする。

Causes of Carryover

1)資料収集用のPCがメーカ―希望価格よりも格安で購入できた。
2)海外の図書館等からの資料の取り寄せが滞り、その閲覧・複写代が未使用になった。改めて申請して使用する。
3)2~3月に予定していた学会口頭発表が中止となったため旅費が未使用になった。12月以降に開催される可能性があるので判明しだい応募する。いずれにしても新型コロナ禍の影響しだいなので柔軟に対応する。

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Published: 2021-01-27  

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