2021 Fiscal Year Research-status Report
Rethinking Windrush in African-Caribbean immigrant women writers
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19K00430
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
岩瀬 由佳 東洋大学, 社会学部, 教授 (60595411)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 移民と英語圏文学 / ウィンドラッシュ/ポストウィンドラッシュ世代 / イギリスにおけるカリブ系女性移民作家 / ファミリー・ヒストリー / ジェンダー・スタディ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、主にウィンドラッシュ以後のイギリスに活動拠点をもつアフロ・カリブ系女性移民作家に焦点を当て、これまでの男性中心主義的で排他的とされるウィンドラッシュ世代の文学観からの転換をはかり、過小評価されてきたウィンドラッシュ・ポストウィンドラッシュ世代のカリブ系女性移民作家の作品を新たな視点から再評価していくことが、本研究の主たる目的である。 2021年度は、ガイアナに生まれ、幼少時にロンドンに移住したPauline Melvilleの作品を中心に研究を重ねた。その成果は、2022年7月に実施予定のイギリスの学会で発表予定である。 2021年度は、長引くコロナ禍のため、海外研究を実施することができなかったが、その代替として、2021年11月5日、6日に大英図書館主催で行われたAndrew Salkeyに関するオンライン・ワークショップ、Artist, Mentor, Friend, Activist: Andrew Salkey a Man of Many Hats Delegates Listや、2022年2月16日から6回シリーズで実施されたVictoria & Albert Museum主催のAcademy Onlineコース, Visualising Evolving Caribbean Identities: Contemporary Artists' Encounters with Mariel Brown、Oxford of University主催のMeleisa Ono-George氏の講演会などにもオンラインライブで参加する機会を得た。これらにより、文学だけでなく、カリブ海地域の美術や歴史に関する見識を深めることができたことは、研究上、大きな収穫であったと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍のため、海外における研究活動が実施できない状況が続いているため、当初の予定を計画通りに遂行できていない。特に、現地に赴いて、資料収集ができないため、遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の状況が落ち着きを見せた時点で渡英し、イギリスの大英図書館において集中的に文献調査、収集の作業を実施する必要があると考えている。現在、ウィンドラッシュ・ジェネレーション作家の貴重な手書き原稿等を閲覧することが可能になっているので、可能な限り、貴重な資料を直に手にしながら研究を行いたい。 7月には、イギリスの学会、Society for Caribbean Studies 2022にて学会発表(オンライン)を予定している。海外の学会での発表を通じて、世界の研究者たちと交流し、さらに知見を深めたいと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響下で、海外研究の旅費等の支出ができない状況であったため、2022年度に繰り越して実施したいと考えている。
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Research Products
(2 results)