2021 Fiscal Year Annual Research Report
Rereading Anais Nin as Palimpsest: After the Publication of the Unexpurgated Diary
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19K00432
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Research Institution | Niigata University of International and Information Studies |
Principal Investigator |
矢口 裕子 新潟国際情報大学, 国際学部, 教授 (30339931)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アメリカ文学 / 女性文学 / ジェンダー / セクシュアリティ / 自伝 / 日記 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アナイス・ニンの自伝的テクスト群(編集版日記、初期の日記、無削除版日記、フィクション、書簡等)をパリンプセスととして読み重ね、ジェンダー/セクシュアリティ研究、自伝研究、親族研究、精神分析理論等の知見を駆使し、21世紀のアナイス・ニン像を構築する試みである。 2019年度は、1次・2次資料の収集と整理・分析に時間を費やした。 2020年度は、アナイス・ニン研究会のメンバーで『アナイス・ニンとの対話』(鳥影社)を共訳・出版した。前年度中止となったアナイス・ニン研究会はズームで開催され、無削除版日記第6巻Trapeze(2017)を巡るシンポジウムを行った。 研究最終年度にあたる2021年度は、本研究の最終成果として出版予定の研究書の執筆に力を注いだ。その一部を日本ヘンリー・ミラー協会大会で発表、積極的な反応を得るとともに、有意義な意見交換を行った。また、2019年に出版した『アナイス・ニンのパリ、ニューヨーク』(水声社)のパリ編を増補改定し、英仏バイリンガルに訳したAnais Nin's Paris Revisited: The English-French Bilingual Editionを同社より出版(仏語訳はブレンダン・ルルー帝京大学准教授が担当)、されにそれをアメリカの会社から電子書籍として出版し、世界の読者に向けて発信した。本書は学術書ではないが、ジェンダー/フェミニズム研究を中心に新しい批評への目配りもあり、21世紀のニン再読の役割は果たしえたものと考えている。ヘンリー・ミラー研究誌Nexus第14号に好意的な書評も掲載された。さらに、新しいフェミニズム誌『シモーヌ』の特集「『私』と日記:生の記録を読む」に「お友だちはダイナマイト――『アナイス・ニンの日記』とセクシュアリティ」を寄稿し、一般読者にアナイス・ニンを紹介することに貢献できた。
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Remarks |
大学HPで、教員の活動紹介として、Anais Nin's Paris Revisitedの紙媒体及びキンドル版の出版、雑誌『シモーヌ』への寄稿が取り上げられた。 大学案内の研究室紹介頁に、『アナイス・ニンのパリ、ニューヨーク』、Anais Nin's Paris Revisited: The English-French Bilingual Edition(紙媒体・電子書籍)が写真入で掲載された。
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Research Products
(8 results)