2021 Fiscal Year Research-status Report
Encounter with Memory in World Literature: Blending of Angrophone and Asian Literatures
Project/Area Number |
19K00434
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
臼井 雅美 同志社大学, 文学部, 教授 (00223537)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 世界文学 / ポストコロニアニズム / 多様性 / フェミニズム / ローカリズム / グローバリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
英語圏における多様性がある作家や表現者に関するリサーチは進んでおり、世界的に分断に直面している現代において、この研究が非常に重要であることが再認識した。特に植民地時代からポストコロニアル時代において、政治、経済、宗教など様々な点でジェノサイドが繰り返されており、現代に生きる作家たちが多角的視点から現代の世界観を表現していることが顕著である。 しかし、コロナ禍において予定していた国際学会での発表と海外におけるリサーチはできなかったことにより、リサーチは主に現在の状況で入手できる文献の収集に限っている。 国際学会における発表や国際学会誌に論文出版はできなかったが、日本において書籍を二冊出版した。一冊は、『ふだん着のオックスフォード』で、ポストコロニアル視点からオックスフォードの街がもつ歴史的及び文化的特徴を論じた。また、『イギリス湖水地方アンブルサイドの女神たち』では、湖水地方の小さな町アンブルサイドに19世紀から20世紀にかけて集った女性たちー作家、芸術家、教育者、国際派改革者ーの人生と業績を紹介した。 また、リサーチに関しては、イギリス湖水地方のモアカム湾における歴史的変遷をリサーチして、出版に向けての原稿を完成させることができた。また、英語圏における多様性の一つで、現在に至るまで研究が進んでいない分野である、イギリスにおけるBLMに焦点を当てて、現代イギリス社会におけるブラック・ブリティッシュの在り方、またその歴史的バックグラウンドの多様性、そして表現の多様性に関してリサーチを行い、出版に向けての原稿を完成させることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で海外でのリサーチができない中でも、海外から文献を取り寄せたり、インターネットにより文献を入手することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今世紀に入って評価が始まった英語圏におけるアジア系や多様性がある作家に関するリサーチを行い、論文を完成させること
|
Causes of Carryover |
コロナ禍において当初予定していた海外におけるリサーチと海外での国際学会における発表ができなかったために、次年度使用額が生じた。使用計画は、テーマ性をさらに発展させるための図書を中心とした資料収集を行うことである。
|
Research Products
(2 results)