2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K00534
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
秋草 俊一郎 日本大学, 大学院総合社会情報研究科, 准教授 (70734896)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 世界文学 / 翻訳研究 / 正典 / 比較文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はコロナ・ウィルスの蔓延により、出張業務は国内・国外ともに差し控えざるをえなかった。かわりに翻訳研究・ソヴィエト文学・世界文学研究・冷戦研究などの文献資料を欧語・邦語とわず研究費で収集し、該当分野の先行研究を整理、理解に努めた。 ZOOMなどのビデオ会議システムを使い、国内の研究会・学会に参加し、研究分野についての知見を深めた(具体的には世界文学会や日本比較文学会など)。また、日本の戦後ロシア文化受容についてや、冷戦期アメリカ文学受容の研究会に参加し、冷戦期ソ連文化受容や冷戦期アメリカ文学受容についての理解を深め、さまざまな分野の研究者と意見を交換した。 2020年10月31日におこなわれた東京大学現代文芸論研究室の発表会に講師として招待され、「『「世界文学」はつくられる 1827-2020』(東京大学出版会、2020)を読む、語る。」というパネルをおこなった。また『三田文学』誌上で、現在の世界文学について、他分野の研究者と共同討議をおこなった(「座談会 世界文学の現在」『三田文学』2020年秋季号)。 論文「ソ連より愛をこめて――冷戦期日本における文化交流とソフトパワー」(『れにくさ』2020年10巻1号)、単著『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)、論考「拡張される自意識のための「世界」――「世界文学」とアメリカ」(『群像』2021年2月号)を刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
出張はできなかったが、単著『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)を刊行した。本書は研究課題のひとつの到達点をしめすものであり、当該分野の基礎文献となると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
状況を鑑みて、引き続き、研究課題についての文献収集を当面のあいだはすすめる。今後は国外の学会等でもウェブをつかって、積極的に研究成果を発表していくよう、方向転換する。
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Causes of Carryover |
学会等がZOOM開催になったり、未開催になったりしたことにより、旅費が支出できなかったため。使用計画としては、旅費支出可能になったさいの旅費としてあてる予定である。
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