2019 Fiscal Year Research-status Report
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19K00536
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
土屋 勝彦 名古屋学院大学, 国際文化学部, 教授 (90135278)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 越境文学 / インターカルチュラリティ / 日独比較文学 / アイデンティティ / 多言語性 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本独文学会の欧文特集号である「多和田葉子-エキソフォニーの詩学」を募集し、春期研究会でも多和田葉子シンポジウムを企画した。9月にはベルリンとウィーン、チューリヒに出張し、Thomas Stangl, Lydia Mischkulnig, Ann Cotten, Ilma, Rakusa, Julya Rabinowich, Terezia Mora, Peter Rosei, Herbert Wimmer, Phillip Weissといった作家たちと面談し、文学における多言語性や越境性、現実と虚構の交差性などに関して興味深い知見を得た。オーストリア現代文学ゼミナール招待作家として来日するStanglとは打合せを行い、11月にゼミを開催し、本務校の大学でも朗読会を行った。その際にはAnn CottenとLina Bittnerに発表依頼した。また11月末にはクルド人ドイツ語劇作家のIbrahim Amirの講演会を行い、シリア難民問題を戯画化するドラマツルギーの意義について知見を得た。ウィーン大学の博士課程学生のBittnerとオーストリアのジャポニズムについて意見交換した。3月に予定していたベルリン出張は、コロナウィルス感染症拡大のため、残念ながら中止せざるを得なかった。文学の多言語性についてはB.Siller, S.Vlasta共編のLiterarische (Mehr)Sprachreflexionen という研究書に、Ann Cotten との対話形式で執筆した。このようにドイツ語圏の越境文学研究についてはある程度促進できた。日本の越境文学研究については、多和田葉子に関して少し進展させることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症拡大のため、3月に予定していた海外出張ができなかったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、オーストリア現代文学ゼミナールでロシア人越境作家Rabinowichを招待し、さらにハンガリー人越境作家Moraの朗読会と一緒に合同シンポジウムを企画している。その際には日本の越境作家も招待し、日独越境作家たちの意見交換の場を提供したいと思う。また日独越境作家である多和田葉子のシンポジウムと学会誌特集号を引き続き実現していく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大により、外国出張費を使うことができなかった。今年度は11月に国際シンポジウムや作家朗読会を開催し、参加作家たちの旅費などで支出する。また9月には海外出張により旅費などを支出する予定である。
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Research Products
(6 results)