2023 Fiscal Year Research-status Report
A study of honorific change in Gifu Dialect, Tokoro Hokkaido
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19K00639
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
朝日 祥之 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 研究系, 教授 (50392543)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 北見市常呂町岐阜方言 / 方言接触 / 敬語法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度において、新型コロナウイルス感染症への五類以降により、現地調査を再開することが可能となった。2023年7月に現地訪問を実現させることができた。新型コロナウイルス感染症のため渡航できなかった期間で現地の話者との関係構築が十分にできなかったため、本年度はその関係の再構築を行う活動に重点を置いた。次年度には当初予定していた現地調査を北見市常呂町内、並びに岐阜県大野町で実施し、研究の取りまとめを行っていく予定である。資料整備については、これまでに入手した調査資料(1972年に実施された現地調査音声資料、並びに2010年代に報告者が現地で行った聞き取り調査によって得られた録音資料、また現地図書室にある文献、音声資料、映像資料)の整備を継続した。 言語分析については、これまでに書き起こしを行った録音資料を用い、当地の敬語法についての分析を継続させた。この他には、その成果の一部について、主に敬語法に関連する文法事項を中心とした項目に関する分析結果を、研究論文としてまとめ、北海道方言研究会会報に掲載した。本年度においても、研究分析の観点を検討するために、関連分野の文献(社会言語学、日本語学、言語学、方言学等)の収集を継続し、敬語法の把握に必要な観点について検討を行った。この他にも関連学会(日本語学会や北海道方言研究会)などに出席し、現地参加者と研究に関する情報交換を行い、分析手法に関する情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フィールドワークを再開できたで計画を進められるようになったことは大きな収穫である。データ収集を行うのに必要な話者への協力依頼も進んだ。これまでの遅れを取り返すべく進めてきた既存資料の整備、分析も進めてきている。その意味でも、おおむね順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は計画に立てていた調査を本格化させることが主たる計画である。本年度構築した話者との協力関係のもとで計画を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の五類移行措置を受け、現地調査を実施することが可能となったが、報告者が担当する他の研究事業でも現地調査を同時に実施することになったため、計画していた現地調査を十分に行うことができなかった。次年度においては,この移行措置によって生じた現地調査の再計画に見通したが立ったため、計画していた調査を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)