2019 Fiscal Year Research-status Report
A Large-Scale-Corpus Based Generative Theoretical Study on Core and Periphery in English Grammar and English Constructions
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19K00660
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大室 剛志 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70185388)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 構文イディオム化 / One’s Way 構文 / 半動名詞構文 / 共通点の抽出 / 文法 における拡張のメカニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
半動名詞構文、同族目的語構文、動作表現構文、One’s Way構文については、経験的実証的な研究は、既に大室(2018)『 ことばの基礎2 動詞と構文』(研究社)にまとめられているので、本科研では、それら4つの各構文に関して、動的文法理論を主なる理論的な枠組みとして基本メンバーの成立過程のメカニズムの解明とその後の変種/派生メンバーへの文法展開のメカニズムの解明を行うことが課題の一つであった。2019年度の研究実績としては、4つの構文のうちの特にOne's Way構文と半動名詞構文に焦点をあて、構文イディオムの成立過程とその後の展開のメカニズムの解明に一定の成果を上げ、2019年6月1日に津田塾大学小平キャンパス津田梅子記念交流館に於いて津田塾大学言語文化研究所「英語の通時的及び共時的研究の会」主催による招待講義という形で「講義1(言語学研究者向け):構文イディオム化とその後の展開 ―One’s Way構文を中心に―」を発表し、本科研と深く関わる理論的枠組みである生成語彙意味論の枠組みをも理解し、それを初学者に社会還元する形で、「講義2(学生、教員、一般向け):生成語彙意味論(Generative Lexicon)入門―名詞の意味の中身を探る―」を講義した。このうちの前者の講義を深く練り直し、その研究成果を2019年11月10日に日本英語学会第37回大会 招聘発表者として関西学院大学で研究発表するに至った。さらに、その発表内容を原稿にし、日本英語学会機関誌JELS37号に掲載していただいた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2019年度の研究実績として、4つの構文のうちの特にOne's Way構文と半動名詞構文に焦点をあて、構文イディオムの成立過程とその後の展開のメカニズムの解明に一定の成果を上げることが出来たから。さらに、2019年6月1日に津田塾大学小平キャンパス津田梅子記念交流館に於いて津田塾大学言語文化研究所「英語の通時的及び共時的研究の会」主催による招待講義という形で「講義1(言語学研究者向け):構文イディオム化とその後の展開 ―One’s Way構文を中心に―」を発表し、本科研と深く関わる理論的枠組みである生成語彙意味論の枠組みをも理解し、それを初学者に社会還元する形で、「講義2(学生、教員、一般向け):生成語彙意味論(Generative Lexicon)入門―名詞の意味の中身を探る―」を講義したから。このうちの前者の講義を深く練り直し大幅修正し、その研究成果を2019年11月10日に日本英語学会第37回大会 招聘発表者として関西学院大学で研究発表するに至ったから。さらに、その発表内容を原稿にし、日本英語学会機関誌JELS37号に掲載していただいたから。
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Strategy for Future Research Activity |
上記に記したOne's Way構文と半動名詞構文については概ね動的文法理論の枠組みでの研究成果を得るに至ったが、まだ本科研で取り組まねばならない一定の挿入節(e.g. the fact is)、間接疑問文としてのif節、同族目的語構文、動作表現構文、の4構文について、これら4構文が英文法においてどれほどの核あるいはどれほどの周辺に位置づけられるのか、これらの各構文における核メンバーと周辺メンバーとしてどのようなものが同定されるのかを解明する必要がある。そのため大規模コーパスThe Bank of English, The British National Corpus, The Corpus of Contemporary American English, The Corpus of Historical American English等を用いて事実調査を徹底的に行う。それにより明らかになる各構文の統語的、意味的属性に生成文法の統語理論、概念意味論、生成語彙意味論、動的文法理論、加えて構文文法など複数の最先端言語理論により、理論的説明を与えるよう研究を進める計画である。
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Causes of Carryover |
当初計画していたパーソナルコンピュータを購入しなかったたため、次年度に購入する予定である。また図書も予定していたほどは購入していないため、次年度に購入する予定である。
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Research Products
(4 results)