2021 Fiscal Year Research-status Report
The discourse-basis of anacoluthonic constructions in the history of English: Constructionalization across time and space
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19K00693
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
柴崎 礼士郎 明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (50412854)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 談話標識 / 語用論標識 / 構文 / 英語 / 歴史言語学 / 対照言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、口頭発表3件(国内1件、海外1件、海外招待講演1件)、刊行論文4件(国内1件、海外3件)、および、報告者の論文を掲載する雑誌および書籍の刊行3件(国内1件、海外2件)の研究実績であった。
前年度同様、英語の歴史的発達経緯を、談話機能やコミュニケーションの点から考察した。一方で、日本語を含む他言語が、英語とどのように接触し、どのような変化を引き起こしたのかという点に研究領域が拡がり、研究実績の一部にもそうした成果が反映されている。例えば、日本語の場合、江戸時代末期以降の英語やオランダ語との接触により、それ以前の日本語には存在しなかった表現や文法機能として、格助詞「より」から比較副詞「より」が創発している。先行研究では、比較副詞「より」の創発が指摘されてはいるものの、「より」と共起する語群により副詞化が促進される場合や、格助詞機能が保持される場合など実態は様々であった。こうした言語変異と変化を、言語接触を起因とする文法化として分析した。英語に関しては、節起源とされる(the) question is (that)が、聞き手の関心を引き付ける注意喚起機能を発達させるとともに、発話の開始位置でquestion (is)として縮約される変化を考察した。
更に、海外の共同研究者とともに編集にあたった国際ジャーナル特集号(East Asian Pragmatics, volume 6, issue 3)により、今後の研究の方向性を明確に示すことができた。ノルウェーの国際機関(Norwegian Graduate Researcher School in Linguistics and Philology)からオンラインによる招待講演の依頼を受けて研究成果を報告できた点も、本研究課題の問題設定と分析の妥当性を裏付けるものと判断している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルスの世界的蔓延により、2020年度に参加発表予定であった学会が全て2021年度に延期されたものの、2021年度はオンライン実施により全ての研究成果を報告することができた。論文執筆については、コロナウイルスの影響をあまり受けることなく概ね順調に進み、予定通り刊行に至っている。報告者が編者の一人となっている論文集については、寄稿者の一人が健康上の理由で執筆に遅れが生じ、刊行が遅れている点も付記しておく。しかし、その他の内容はほぼ校了しており、2022年度中には刊行できる予定である。全体として、進捗は概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
報告者は、2022年5月と8月に国際学会での口頭発表に採択されたものの、最終的に現地開催となったため、苦慮の末発表を辞退している。2022年度以降は、本研究課題に関係深い国際学会は概ね現地開催に戻っており、本年度中には何らかの行動を起こせるよう調整している。一方で、日本国内の学会は(一部を除くと)オンライン開催が続いており、世界的な潮流とは大きく異なる。国内外の動向を見据え、効果的な研究発表に繋げられるよう計画を立てたい。
研究論文については、現在校正中のものや執筆中のものを含め、進捗は概ね順調である。国際学会での発表を経て英文論文を執筆することを目指しつつ、状況に応じて、ジャーナルへ直接投稿するなど柔軟な対応を取れるよう準備をしている。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの世界的蔓延のため、2020年度の学会は2021年度に延期され、実施形態もオンラインであった。そのため、旅費と滞在費が未使用となり、研究計画の変更を余儀なくされたためである。
旅費などへ充てる予定であった研究費の一部は、書籍などの購入へ用途変更して効果的に使用した。しかし、2022年度は海外渡航が再び可能になると見込み、次年度使用の決断に至った。
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Research Products
(10 results)
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[Book] 『構文と主観性』2021
Author(s)
天野みどり・早瀬尚子(第1章), 小柳智一(第2章), 小野寺典子(第3章), 柴﨑礼士郎(第4章), 大橋浩(第5章), 渡邊淳也(第6章), 早瀬尚子(第7章), 本多啓(第8章), 益岡隆志(第9章), 青木博史(第10章), 井本亮(第11章), 天野みどり(第12章), 三宅知宏(第13章)
Total Pages
296
Publisher
くろしお出版
ISBN
978-4874248775
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[Book] East Asian Pragmatics Vol. 6 No. 3 (2021): Special Issue: Grammaticalisation of Discourse Markers in East Asian Languages2021
Author(s)
Seongha Rhee, Reijirou Shibasaki, Xinren Chen (Introduction), Xiao He, Reijirou Shibasaki, Seongha Rhee, Yuko Higashiizumi, Keiko Takahashi, Sujin Eom, Seongha Rhee, Hyun Sook Lee
Total Pages
151
Publisher
Equinox