2019 Fiscal Year Research-status Report
英語のly副詞の記述的研究および副詞辞典編纂のための辞書学的研究
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19K00695
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
滝沢 直宏 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (60252285)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ly副詞 / コロケーション / 共起関係 / コーパス / 共起関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
英語の中には、形容詞に接尾辞lyが付加されてできたいわゆるly副詞が多数存在する。本研究では、そのly副詞に焦点をあて、網羅的に各ly副詞の諸特徴を多角的な視点から研究し、独自の副詞論を展開することを目的としている。 この研究を行うにあたっては、大規模なコーパス(電子化された言語資料)から、いかにしてly副詞に関する重要な情報を抽出するかが課題となるので、その方法論自体の研究も行っている。 2019年度は、システムエンジニアと大規模なコーパスから主としてly副詞に関して、有益な情報を抽出するにはどうしたら良いかの検討をし、実際、そのシステムエンジニアに情報抽出のプログラムを作成してもらうことができた。ly副詞に関する網羅的研究を行う重要な足がかりの構築ができたことになる。このツールを用いることで、各ly副詞が示す語法文法的・構文的特徴、歴史的変化、パターン、ジャンル・文体などを明らかにすることができる。同時に、ly副詞研究に関わるコーパス利用上の諸問題の洗い出しも行っている。特に、ly副詞に関わる情報抽出に有効な正規表現をいかに書くかの検討を進めている。 また、既存の文献における到達点と問題点の吟味を並行して行った。特に、定評のある英英辞典、英和辞典、研究文献の特にly副詞に関する記述を検討し、扱われていないly副詞にどのようなものがあるか、また十分に扱われていないly副詞にどのようなものがあるかを検討した。この作業は、まだまだ先が長いが、日々、少しずつ着実に進めているところである。 さらに、自身が読書によって収集してきた用例のうち特にly副詞を中心に見直し、研究に関わりそうな情報の付与を行っている。また、日々、読書によって用例収集を続け、データベースの構築も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システムエンジニアに依頼したプログラムが完成し、今後の研究の大きな足場を築くことができた。
既存文献の検討は、量が膨大ということもあり、やや遅れ気味かもしれない。
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Strategy for Future Research Activity |
システムエンジニアによって作成して頂いたツールを最大限に利用し、各ly副詞を丹念に記述する作業を行う。また既存文献の検討や自作データベースへの情報付与を続けて行っていく。
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Causes of Carryover |
作業用のパソコンを購入したが、その代金が予想よりも低額であった。書籍などの購入にあてる。
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Research Products
(3 results)