2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K00710
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
永田 良太 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (10363003)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 「ほめ」 / 意識 / 授業談話 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,研究期間を通じて,以下の点を明らかにした。 (1)「ほめ」に関する先行研究を包括的にまとめ,「ほめ」に関する研究の現状と課題を明らかにした。研究成果は論文として公開された。 (2)日本語教師と学習者の「ほめ」に対する意識を探るために,日本,中国,インドネシアでアンケート調査とインタビュー調査を実施した。新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により調査の実施が予定より遅れ,2021年度に実施した。 (3)日本語の授業談話における「ほめ」の実態を明らかにするために,インドネシアの大学で行われる日本語の授業談話を2021年度に収集した。「ほめ」には非言語的な要素も関わるため,当初の計画では対面の授業を海外の日本語教育現場で録画する予定であったが,新型コロナウィルスの感染拡大が収束しない状況で,渡航しての調査を行うことができなかった。許可が得られたインドネシアの協力校ではオンラインで日本語教育の授業が実施されていたため,オンラインによる日本語の授業談話を録画した。新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により,当初の予定よりも収集の時期および収集可能な機関が限定されたが,収集されたデータはインドネシアの授業談話における「ほめ」の実態を明らかにするための資料になるものである。 (4)言語間の「ほめ」の差異を明らかにするために,日本語とインドネシアの会話を採集し,「ほめ」の種類に着目して分析を行った。そこで得られた結果はインドネシア語を母語とする日本語学習者の言語使用を考える上でも重要である。研究成果は論文として公開された。
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