2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Non-Native Speaker-Oriented Model for Second Language Learning
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19K00741
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山元 淑乃 琉球大学, グローバル教育支援機構, 准教授 (50468071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 尚 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 特任教授 (50128162)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ネイティブスピーカー志向 / 第二言語習得 / SCAT / 質的研究 / キャラクタ |
Outline of Annual Research Achievements |
ネイティブスピーカー志向、非ネイティブスピーカー志向を持つ、日本国内の日本語学習者(JSL)と、外国語として日本語を学ぶ(JFL)学習者を対象として、インタビュー調査を進め、データ採取を継続しながら、SCAT (Steps for Coding and Theorization)を用いて分析している。SCATの分析によって得られた理論と概念構成図を用いて、学習者のライフストーリーを再構築し、NS志向の学習モデルとの比較を行いながら、かれらがNS/非NS志向を得るに至った過程と背景に関わる要因を分析し、非NS志向の学習モデルを提示した。
令和3年度は、12歳から18歳の間に、日本、米国(約2年)、カナダ(約4年)、日本と 4つのsite(場)を移動した経験を持つ、「移動する子供」であった日本人男性英語学習者ヒロについて、そのキャラクタ獲得とネイティブスピーカー志向に関する論文を執筆した。
論文では、ヒロが、北米ではネイティブスピーカー志向に基づいた 実践によって英語でのキャラクタを獲得し、帰国後は重要な他者の支援も得て日本語でのキャラクタを変化させ、日本への同化の疑似体験を経て”Third Place”を見つけ出し、『多文化』キャラを獲得する過程を、記述的に検討した。さらに「移動する子ども」にとって、自分のキャラクタを、様々な文化に適応させる努力をしつつも、最終的には自らの『多文化』キャラを肯定し、それを受け入れてくれる居場所を創り出すことが、重要である可能性を指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で海外での対面によるインタビュー調査が実施できなかった。オンラインで対応しているが、対面でのインタビューとはデータの質が異なるため、コロナ禍の終息を待って、対面のインタビューを再開する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍が収束すれば、予定していた海外での調査を行い、データ採取と分析を進める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で、予定していた海外での対面によるインタビュー調査や質問紙調査が実施できなかったため。感染状況が落ち着いて海外渡航が容易になり次第、調査を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)