2021 Fiscal Year Research-status Report
Verification of effectiveness based on development of Japanese language ability criteria for foreign care workers' training
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19K00746
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 里司 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (90298208)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 介護 / EPA / 外国人就労者 / 専門分野別日本語教育 / 技能実習生 / 特定技能 / 移民政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、フィリピン、インドネシア、ベトナム間で、経済連携協定(Economic Partnership Agreement: EPA)が締結、運用され、また、介護分野の技能実習制度や、さらに、来年度から、入管法の改正の下、新たな在留資格である「特定技能」が導入されるに伴い、外国人介護人材の受け入れが増加することが予想される中、より高度な外国人介護人材を養成するための、日本語運用能力の向上を図ることを目的としている。 具体的には、介護場面での日本語のコミュニケーション能力を診断するアプリケーションを開発し、その効果検証を図り、日本語教育を専門としない、介護福祉領域の関係者でも、外国人介護就労者の日本語能力向上に寄与する方途を探っているが、コロナ禍の中で、当初予定していた介護施設への訪問に伴う、関係者(外国人就労者ならびに日本人研修担当者)への聴き取りなどが、十分に遂行できない状況が続いている。 その対策として、令和3年度は、遠隔会議を多用しながら、データ収集に努めており、今後も、対面と非対面を組み合わせた接触を継続していきたいと考えているが、令和4年度は、介護関連学会の口頭研究発表やワークショップを予定しており、引き続き、発信に努めていきたいと考えている。 また、これまで、研究者向けの学会や研究会での発表に加え、施設や日本語教師向けのワークショップも行ってきたが、今年度は、移動も緩和されてきたため、海外を含めた機会の創出に努めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の欄にも書いたように、コロナ禍のため、海外からの外国人介護就労者の入国が、思うように進まない中、介護施設では、さまざまな工夫を凝らした、外国人現職者の研修(介護国家試験対策を含む)を実施している。本研究の予定成果物である、介護場面での日本語のコミュニケーション能力を診断するアプリケーションの開発も、その効果検証のプロセスがやや遅延しているため、現場への還元が十分ではないことが課題となっている。その対策として、申請者が所属する大学で行っている、外国人介護就労者のための日本語教育ワークショップを通じて、施設に務める日本人受講生からの、さまざまなフィードバックを分析対象として検証している。その結果を基に、介護日本語の評価項目判定アプリの開発に繋げたいと考えている
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、国内移動が、徐々に緩和されつつあるため、施設への直接訪問と、これまでの遠隔非対面型データ収集を、うまく組み合わせながら、記述統計や推測統計を継続させ、介護施設で導入できる、ケアマネージャーや施設長などの日本語非専門家向けの、介護日本語の研修プログラムの立案を、継続していきたい。 また、学会や研究会での発表を通し、研究者のネットワークを構築していく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、介護施設訪問を含めた研究出張などに支障を来たしたことが主因と考えている。
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