2022 Fiscal Year Research-status Report
A Study on Japanese as L2 Users' Ability to Initiate or Finish Small Talks between Two or Three Participants
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19K00750
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
鎌田 修 南山大学, 人文学部, 研究員 (20257760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立部 文崇 周南公立大学, 経済学部, 准教授 (10724081)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 雑談力 / 接触場面 / 3者間会話 / プロフィシェンシー / 第二言語習得 / 人間関係の維持 / 自然発話 / ロールプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、日本語を第二言語とする話者(以下、JSL話者)とのコミュニケーション研究の一環として、JSL話者がもつ雑談能力がどのように向上していくのか、また向上していく過程においてどのような特徴が見られるのかを明らかにし、かつ、JSL話者の雑談能力の育成に関しても検討することを目的にしている。 これらを明らかにするために、JSL話者がおこなう雑談会話のデータを収集し、分析を試みることとしてきた。初年度(2019)には、これらのデータの収集を行うにあたり、理論基盤の構築に努めた。これらの成果をもとに2020年度はデータの収集をおこなう予定であったが、コロナ禍の影響によりデータ収集を進めることができない状況に陥った。しかし、研究分担者とはzoomによる会議を数回実施し、オンライン雑談でのデータ収集の可否、また実際のデータ収集にあたっての実際の手続きについて議論をおこなった。 2021年度は新型コロナの影響をまともに受けることになり、実質的な活動が困難ではあったが、それでも状況によっては、量的に限られてはいたものの、対面上の雑談データ収集が可能でもあった。自然発生的に生まれた母語話者と非母語話者の雑談データに加え、母語話者と非母語話者による対面上の即時的ロールプレイも実施でき、その分析を試みた。ただ、この新型コロナの影響はかなり大きく、初期の研究目的の達成には程遠い状態であるため、研究期間を2022年度まで延長することを申請し承認された。 2022年、新型コロナが収束に向かう傾向が強まり、4大学における留学生を対象に、かなりの量のデータ収集が可能になった。しかし、これまでの遅れを取り戻すところにまでは進んでおらず、結果、もう1年の延期を申請し、承認された。それにより最終的な目的が達成できるよう励みたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画上の予定より1年半程度の遅れが生じている状態にある。上述のとおりコロナ禍の影響により対面での雑談データの収集が非常に限られていることが大きな要因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナの影響でデータ収集、さらに、その分析にかなりの遅れをとってしまった。その全てを解消すべく、鋭意、努力する。また、成果発表のためのシンポジウムも行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
昨年度十分に活動できなかった分が差額として残った。今年度は、それを踏まえて、適切な活動の遂行を計画している。とりわけ、自然データの収集と分析結果の発表を見据えた学会等への参加を予定している。
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