2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K00763
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
國近 秀信 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (70284594)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パラグラフライティング / 検索システム / 論理展開 / ライティング / 英語学習 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,WWW上の英語文章を検索し,学習者が欲する英語の論理展開法および内容に合致したパラグラフを提示するシステムの実現を目的とする.本年度は,これまでに試作したパラグラフ検索部を点検しつつ,改良を行った. (1) パラグラフコーパスの実現法の確立 学習者の目的に合致した内容のパラグラフを,パラグラフの論理展開を利用して検索できるようパラグラフコーパスを設計・実現した.具体的には,パラグラフ中の英文,および,人手で解析・同定した句/節/文のパラグラフ中での役割をXML形式で表現することとした.これにより,英語パラグラフの典型的な論理展開法を表すパラグラフ展開スキーマとの比較ができるようになり,また,パラグラフ中の特定の範囲でのキーワード検索ができるようになるため,論理展開を利用した検索,および,学習者の目的に合致した内容のパラグラフ検索が可能となる. (2) 論理展開および内容を考慮したパラグラフ検索法の確立 学習者の目的に合致した内容および論理展開のパラグラフが検索できるようにするため,内容を表すキーワード,論理展開を表すパラグラフの種類や特定の構成要素を指定して検索する手法を確立した.パラグラフの種類ごとに用意されたパラグラフ展開スキーマは英語パラグラフの典型的な論理展開法であるため,その派生型が数多く存在する.よって,パラグラフ展開スキーマとパラグラフコーパス内のパラグラフとの一致度を求めることとした.また,キーワード検索については,ユーザが必要とするパラグラフを検索できるようにするため,パラグラフの構成要素を指定した検索ができるよう実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した本年度の予定は,パラグラフコーパスの実現法の確立,および,論理展開および内容を考慮したパラグラフ検索法の確立である.パラグラフコーパスの実現法の確立については,予定通り,データベースでの保存形式および内容について検討し,実現することができた.また論理展開および内容を考慮したパラグラフ検索法の確立についても,学習者の利用目的を整理して必要な機能を整理するとともに実現することができた.今後,必要に応じて,改良や機能の追加を行う予定である.以上の理由により,「おおむね順調に進展している」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
・本年度と同様に,研究協力者として大学生/大学院生を配置予定である.もし,大きな遅れが生じるようであれば,研究協力者の人数を増やすことで対処する.また,一時的にマンパワーが必要になった場合は,謝金を利用し人手を確保する. ・実現した機能については,適宜,評価および改良をおこない,実用的なシステムの実現を目指す.
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