2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K00763
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
國近 秀信 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (70284594)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | パラグラフライティング / 検索システム / 論理展開 / ライティング / 英語学習 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,WWW上の英語文章を検索し,学習者が欲する英語の論理展開法および内容に合致したパラグラフを提示するシステムの実現を目的とする.本年度は,主にパラグラフの論理展開解析法の確立に取り組んだ. 学習者が参照したい論理展開に合致したパラグラフを提示可能とするためには,収集したパラグラフの論理展開を解析する必要がある.そのため,まず各英文を構文解析して単語の品詞や係り受けを同定し,その後,キーワードや順序関係などの知識を定義・利用して各文の役割を同定し,タグを付与するよう実現した.この時,タグとして先行研究で定義したパラグラフ展開スキーマの構成要素の名称を利用した. パラグラフ中の文の役割に相当するパラグラフ展開スキーマの構成要素は全部で31種類あり,各構成要素の同定方法を確立する必要がある.本研究では,パラグラフライティングの指導書に書かれている頻出語句や書き方のコツ,パラグラフ例等を調査し,役割同定のためのルールを抽出し実装した.より具体的には,頻出語句,前後の語・句・文との関係,文の位置,パラグラフの種類を利用した.例えば,「意見と理由パラグラフ」のTopic sentenceについては,「1から3文目までに当該パラグラフの頻出語句を一つ以上含む場合,最初に出現する頻出語句を含む文をTopic sentenceとする」という方法で同定するよう実現した. 評価として,11種類のパラグラフについて10個ずつ,計110個のパラグラフを用意し,人手による役割同定との比較を行った.その結果,構成要素ごとの再現率と適合率の平均は,それぞれ26.2%,42.9%であった.ユーザへの誤った情報提供を避けるため,本研究では適合率を重視する必要があるものの,現状では低い適合率となっているため,今後の改良が必要である.
|
Research Products
(1 results)