2022 Fiscal Year Research-status Report
幼児・児童の英語力および意識・態度に影響を及ぼす家庭要因の特定と関係性モデル構築
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19K00769
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
羽山 恵 獨協大学, 外国語学部, 准教授 (60409555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 裕美 神田外語大学, 児童英語教育研究センター, 准教授 (10716434)
及川 賢 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60262218)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小学校英語教育 / 家庭の影響 / 保護者の関わり / 小学生の英語能力 / 小学生の英語学習への意欲 |
Outline of Annual Research Achievements |
本調査で使用する、小学生の英語能力を測るためのオンラインテストを、前年度(2021年度)のパイロット調査の結果を経て、改良の上修正した。具体的には、パイロット調査において正解率が非常に高かったアルファベットレターとその読みに関する大問の削除、替わって綴りと音素に関わる小問の追加、並びにモノローグ文を聴いての選択問題の新設である。 改良版テストを、複数の研究協力校の5年生および6年生の児童に実施したところ、全体平均正解率が60%程度と、適切な値になった。加えて、有志の小学生および保護者に実施した本テストと英検Jr.の相関についても、自作テストの妥当性を保証する結果が得られた。 そこで、より広くデータ収集を行うべく各自治体の教育委員会に研究依頼の手紙の送付を行った。しかしながら、この方法では研究協力に応じてくれる小学校を見つけることは大変困難で、データの収集は想定していた程度には及んでいない。 一方で、既に収集済みのデータの分析を行ったところ、いくつかの興味深い結果が得られた。1.学校外で英語学習をしている児童は英語に自信がある一方で、学校の授業に関しては否定的な傾向が見られた。2.早期英語教育を受けている児童は、学校の授業に関して否定的ではないが、英語に関して自信がある児童が多いというわけでもなかった。3.保護者が自身の学生時代に英語に関して否定的だった児童は、保護者とは反対に英語に自信があり肯定的だが、その一方で他者の評価を気にする傾向があった。4.これから自身が英語学習に取り組むことに意欲的な保護者の子どもは、英語の授業に否定的な児童がが多かった。 最終年度となる本年度は、現時点で得られている結果を報告しつつ、本研究の意義を伝えながらさらなるデータ収集に努めたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
保護者アンケートを含めた一連のデータ収集(1.児童の英語能力テストの実施、2.児童の英語学習への意欲・態度を測るアンケートの実施、3.保護者の英語学習への信条等を測るアンケートの実施)への協力校・協力者を見つけることが大変困難である。「小学生へのテスト、アンケートの依頼数が多すぎる」、「行政のテスト・アンケートを優先している」等の理由を伝えられる。 また、学校から保護者への協力依頼文書の配布許可を頂いた場合でも、それに応じ、自宅からスマートフォン等で回答してくれる保護者の数を十分に得られない。
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Strategy for Future Research Activity |
教育委員会を経由しての研究依頼は思うような成果を発揮できなかったため、学校への直接の依頼を行っていきたい。研究代表者および分担者の知人の紹介を得ることがすでに困難なため、できる限り依頼先の小学校に興味を持って頂くため、現時点で分析が終わり、報告可能な結果を添えた文書を作成する予定。
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Causes of Carryover |
当初2021年度終了予定であった本研究を、2022年度延長申請をし、承認を得られた。さらに、2023年度は2回目の延長申請が承認された。 これら措置に報うよう、2023年度は研究依頼のために必要な経費を充てたい。
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Research Products
(1 results)