2020 Fiscal Year Research-status Report
日本人英語学習者を対象とした新協同学習理論の構築とその効果検証
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19K00778
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
吉村 征洋 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (90524471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐村 亮 立命館大学, 経済学部, 教授 (40584090)
廣森 友人 明治大学, 国際日本学部, 専任教授 (30448378)
仁科 恭徳 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (00572778) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 協同学習 / PBL / グループワーク / 動機づけ / EFL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1)従来の協同学習理論で重要視されてきた原理を精査し、EFL環境において協同学習を行う際に重要な原理を選定した上で、新しい協同学習理論を構築する、2)新協同学習理論を用いたグループ活動による英語授業が、学習者の英語学習への動機づけに与える影響を検証することにある。
今年度は昨年度収集したデータをもとに、協同学習理論の中でどの原理が特にEFL環境において学習者の英語学習への動機づけに影響を及ぼすのか、また従来の協同学習理論が提唱する原理以外にも、学習者にとって重要となる要素について検証した。その結果、本研究調査では、Individual accountabilityとFace-to-face interactionが重要視されていたことが明らかとなった。また多くの学生が幅広く重視している原理があった一方で、特定の学生が重要視していた原理もあった。加えてプロジェクトの実施時期によって、学生はさまざまな原理の重要性を認識していた。例えばプロジェクトの開始時には、多くの学生がSocial skillsを重視しており、これはとりわけプロジェクトの開始時には、グループ内での協力関係、信頼関係を確立しておくことが重要なことを示唆している。その一方で、Individual accountabilityはプロジェクト実施期間中、ずっと重要視されていた原理であることが明らかとなった。
協同学習の5原理はプロジェクト学習にプラスの効果をもたらす可能性があることがわかったが、特定の原理がすべての状況で普遍的に効果があるわけではないことが明らかとなった。つまり、同じ学習者であっても、原理の効果は時間とともに変化するため、プロジェクト学習を実施する際にはこうした事情を考慮する必要があると言えよう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究成果を多角的に検証し、EFL学習者に必要な協同学習の原理を精査できた一方で、発表を予定していた国内外の学会がコロナ禍において未開催・延期となったことにより、研究成果を発表する機会を失ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本研究課題の総括を行う。これまでに得られた研究成果を国内外問わず広く公開・共有し、新協同学習理論に基づいた英語教育・学習法を提示する。なお、それぞれの調査結果については、順次、国内外の学会で研究発表を行う。また、研究論文としても国内外の学術誌に投稿し、大学英語教育の高度化・活性化に貢献する。
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Causes of Carryover |
今年度は国際学会での発表を予定していたが、すべて中止や延期となったため、学会参加にかかる費用が繰り越しとなった。次年度に開催予定の国際学会において、繰り越しとなった費用を充てる予定である。また研究成果を国際誌に投稿するためにかかる費用に使用する。
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