2021 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者を対象とした新協同学習理論の構築とその効果検証
Project/Area Number |
19K00778
|
Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
吉村 征洋 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (90524471)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐村 亮 立命館大学, 経済学部, 教授 (40584090)
廣森 友人 明治大学, 国際日本学部, 専任教授 (30448378)
仁科 恭徳 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (00572778) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 協同学習 / 動機づけ / PBL / 英語学習 / グループ活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学習者が「主体的・対話的で深い学び」を実施するための新しい協同学習理論を構築し、新協同学習理論を用いたグループ活動を英語授業において行うことで、学習者の英語学習への動機づけに与える効果を検証することにあった。そのため国内外の協同学習理論において重要視されてきた原理を精査し、学習者が英語授業でグループ活動を実施するために必要な協同学習の原理を選定・探究した。さらに新協同学習理論を用いた英語授業が、学習者の英語学習への動機づけにどのような影響を及ぼすのかを検証するために、調査協力者への質問紙調査やインタビュー調査の実施、および調査協力者がプロジェクト型協同学習について書いたジャーナルの質的分析を通じて、多角的にデータ分析を行った。
その結果、日本人英語学習者によるプロジェクト型協同学習においては、1)学習者にとって重要となる原理に個人差が見られること、2)特定の原理がすべての状況で普遍的に効果的であるとは限らないこと、3)協同学習の各原理は相補的に機能していること、が明らかとなった。
学生のジャーナル分析結果から、1)については、Individual accountabilityとFace-to-face interactionへの言及が多かったものの、Individual accountabilityが多くの学生が幅広く言及している原理であった一方で、Face-to-face interactionは特定の学生が複数回にわたって言及していた原理であることがわかった。2)については、プロジェクトの実施時期によって重要となる原理が異なっていた。3)については、プロジェクトに対する学生の認識の変化を追うことで、時間の経過に伴い様々な原理について言及していることから、協同学習理論の各原理は独立して機能しているのではなく、相補的に機能していることが明らかとなった。
|
Research Products
(1 results)