2020 Fiscal Year Research-status Report
Study of the effect of CLIL summary presentation and the compilation of its manual for English teaching
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19K00784
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
磐崎 弘貞 筑波大学, 人文社会系, 教授 (50232658)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | CLIL / コロケーション / パラフレーズ / retelling / 内容言語統合型学習 / 要約 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年3月に発表した日本CLIL学会オランダセミナーのプロシーディングの内容に基づき、日本人学生に特化した手法の実践練習を筑波大学授業において継続した。これは、日本人学生の英語発信能力を高めるためにキーワードとコロケーションを重視した英語要約練習を実践したものである。さらに、こうした内容言語統合型学習(CLIL)を指導できる教員を育成するため、2020年9月および2021年3月にCLIL FD「英語で効果的に授業を行うために」を実施し、勤務校の参加教員に指導を行うとともに意見交換を行った。 こうした実践をもとに、10月の日本CLIL学会全国大会において、CLIL Teacher Training in a Research Universityと題してCLIL教員指導法に関する発表を行った。この発表では、学習者への英語授業に関する動機付けの方法、協同学習への導入方法、言語支援の方法について、具体的な指導法を紹介し参加者と意見交換を行った。 2021年3月においては、映像メディア英語教育学会の東日本支部例会においてRetelling Semi-Academic Talks in English Classes の題目で研究発表を行った。ここでは、教育映像を提供するサイトTED Edからのプラスティックリサイクルに関する題材を元に、具体的指導法を紹介した。そこでは、CLIL活動に適した教材の選定方法、ビデオを見る際のインプット強化の手法、低頻度語を言い換えるパラフレーズの手法、効果的スライドの作成方法、聴衆を巻き込んでの協同学習の手法、評価手法(発表自体の評価に加えて聴衆の理解度を考慮した評価)について発表を行い、参加者と意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学1年次向け共通英語クラスから応用言語学専門クラスに至るまで、実際に担当する授業でCLILを実践し、それを基に学会および例会で発表を行っている。そして、そこで得られた知見を基に、CLILを担当する教員へのFDも実施し、研究を基にした実践面での理解を深めることができた。 当初の予定と変更が生じているのは、上記の授業は順調に実践されているものの、当初対面を想定していた指導内容から、オンラインでの指導法を大幅に含む必要が生じている点である。 また、日本の現状を海外でのセミナー参加や国際学会での発表を通して発表し、意見交換する予定であったが、そうした機会が相次いでキャンセルされたことで、海外研究者との交流機会が減った点はマイナスと言える。 よって、オンライン授業でのCLIL実践での対応を大幅に増やし、日本人向けCLILマニュアル作成を実践する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍においては、実際に海外を訪問しての国際学会発表やセミナー参加はほぼ不可能な状況となったため、オンラインでの国際学会および国内学会・例会に参加して成果を発表し意見交換をする。これには、日本CLIL学会、映像メディア英語教育学会等への参加を予定している。 また、引き続き共通言語クラス、学士レベルの専門クラス、大学院レベルでの専門クラスにおいてCLIL実践を実践し、研究内容の効果を実践教育レベルでも検証していく。その際、海外の研究成果を取り入れるだけではなく、本研究の特色である日本人学習者の学習特性と言語運用能力の実情を念頭に、日本人向けにローカライズしたCLIL手法を開発していく。さらに、CLILを実践する英語教師に対しても効果的指導方法を引き続き開発し、学内教員だけではなく、他大学はもちろん、中高英語教員に対しても参考となるCLILマニュアル作りを作成する。 こうしたマニュアル作成については、当初予定を軌道修正し、オンラインでの指導方法についても十分に留意した内容とする。
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Research Products
(4 results)