2021 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Elucidation of the Minimal English Test
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19K00787
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
牧 秀樹 岐阜大学, 地域科学部, 教授 (50345774)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | The Minimal English Test / The MET 60 / 共通テスト英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、2021年1月に日本で初めて実施された大学入試共通テスト英語の得点(読解100点満点・聴解100点満点)とMET 60の得点との相関を調査した。2020年度までは、センター試験英語が行われ、読解と聴解の得点の割合は、4:1で、総合得点は、250点であった。一方、共通テスト英語では、読解と聴解の得点の割合は、1:1で、総合得点は、100点であった。本調査では、2021年1月に共通テスト英語を受験し、その得点を保持している学生に、2021年4月以降に、大学に入学してから、MET 60を受験してもらった。MET 60は、A4用紙1枚に書かれた英文に空けられた空所に、CDから流れてきた音声に合う語を書き入れるだけのテストで、3分程度のテストである。空所は、5つの範疇(名詞、代名詞、冠詞、前置詞、動詞)がそれぞれ12あり、合計60点満点である。本調査には、21名の学生が参加した。単回帰分析の結果、MET 60得点と読解試験の間には、統計的有意な相関があり(n = 21, r = .53, p < .05)、聴解試験得点との間には、統計的有意な相関がなく(n = 21, r = .36, p > .05)、総合得点との間には、統計的有意な相関があった(n = 21, r = .53, p < .05)。さらに、MET 60における5つの範疇の内、代名詞の総合得点(12点満点)と共通テスト総合得点(200点満点)との間にのみ、統計的有意な相関があった(n = 21, r = .64, p < .05)。本調査の結果、MET 60総合得点と、その内、代名詞総合得点は、共通テスト英語総合得点をおおむね予測できることが明らかになってきた。ただし、サンプル数が21と、限定的であることから、今後は、本調査の結果が真に正しいことを確認するために、より大規模な調査が必要となる。
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