2019 Fiscal Year Research-status Report
音声認識・音声合成を応用利用したシャドーイング教材の難易度の最適化
Project/Area Number |
19K00788
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古泉 隆 名古屋大学, 教養教育院, 講師 (60549541)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | シャドーイング / 音声認識 / 音声合成 / 教材難易度 |
Outline of Annual Research Achievements |
シャドーイングで効果を得るためには学習者の現レベルより若干やさしい教材を用いるのが適切であるとされているが、集団の中で個々の学習者のレベルに合った教材を選択するのは教師にとって容易ではなく、また、学習者自身が教材を選択する場合でも適切なものを選べるとは限らない。本研究では、シャドーイングのモデル音声(合成音声を利用)の速度(シャドーイングの難易度要因の一つ)を音声認識を利用し自動調整する教材アプリを開発し、大学生に一定期間学習してもらう。また音声速度を学習者自身が調整するタイプの教材アプリも開発し、同様に一定期間学習してもらい、両者においてどのような学習効果が得られるかを検証する。 2019年度は、次年度以降に本実験を実施するための準備を進めた。まず、シャドーイング用の英文テキストを英語母語話者に依頼して作成した。また、実験で用いるスマホアプリについては、研究代表者が開発しているシャドーイング用アプリをベースにして試作を進めた。アプリのシャドーイング用音声として、音声品質が高く、また細かい休止や速度調整等ができるクラウド型の音声合成サービスを利用し、実験デザインに合わせて3タイプの速度調整仕様のアプリを試作した。最終的に、シャドーイングのモデル音声の速度を学習者自身が変更できるタイプのもの、クラウド型の音声認識サービスを利用した自動評価に基づき音声速度が自動調整されるタイプのもの、および音声の速度調整ができないタイプのものを試作し、実験準備を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
試作したアプリを用いて、春休み後半に大学生に参加してもらい予備実験を行う予定であったが、新型コロナウィルスに関する状況に鑑み、予備実験を次年度に延期したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず、前年度に行う予定であった予備実験を行う。その後、予備実験の結果を踏まえアプリ・本実験デザインの調整・修正を必要に応じて行い、本実験を実施する。なお、実験の実施および場所・方法については、大学生に参加してもらうため、新型コロナウィルスの状況を踏まえた上で慎重に検討・判断していきたい。
|
Causes of Carryover |
予定していた予備実験を延期したため次年度使用額が生じた。2020年度に行う予備実験の実施費用に充てる。
|