2019 Fiscal Year Research-status Report
スマートフォンを用いた動画制作活動が英語学習者のスピーキングにもたらす効果
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19K00812
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
桐村 亮 立命館大学, 経済学部, 教授 (40584090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣森 友人 明治大学, 国際日本学部, 教授 (30448378)
吉村 征洋 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (90524471)
仁科 恭徳 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (00572778)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 応用言語学 / 大学英語教育 / ICT教育 / 英語スピーキング |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は研究計画をもとに、前年度に収集したデータの分析を行った。124名の学生を対象に、実験群と統制群に分けて、スマートフォンを使った動画制作活動が英語スピーキングに与える影響を測定した。実験群では、(1)各学習者が30秒の動画を制作、(2)動画ファイルは学習者間で共有し、相互に評価、(3)気づいたこと、学んだことを報告、という一連の学習活動を2回行った。統制群では、動画制作ではなく、クラス内での口頭発表という形で実施した。2回実施の意図は、1回目の自身の経験に加えて、クラスメートの動画や発表を見たことが、2回目にどのような影響を与えるかをみることである。今回の動画および発表では、「Show & Tell」(自分が関心のあるものを実際に見せながら説明する)という比較的、テーマが幅広く、取り組みやすい活動を採用した。また、この活動の前後に、英語学習やスピーキングに関する態度についてアンケート調査を行った。今回のアンケート調査では、実験群と統制群間で全体として有意な差は見られなかったが、クラスター分析を行い、より詳細に見ると、一定のタイプの学習者(スピーキング不安が高いが、英語学習の価値を高く感じている)に関しては、動画制作によってスピーキングを行うことが、不安軽減につながっていることが示された。人前で発表することが苦手な学習者にとっては、スマートフォンで動画制作を行うことがリハーサルとして適切である可能性が示唆された。この内容は、7月にダブリンで開催されたWorld Congress on Education 2019にて報告を行い、MALL(Mobile assisted language learning)に関心のある学会参加者と情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた調査、分析はこれまでのところ実施できている。ただ、今後の調査計画を練る中で、各研究者が担当する授業科目の種類によっては、動画制作活動を成績評価に含めた形で取り入れることが難しいケースもあり、どの科目で、どのクラスの学生を対象とするかについては、年度ごとに話し合うが、計画通りにいかないことがある。また、2020年度前期は特別に遠隔授業が行われることとなり、動画課題の必然性は増す一方で、学習者に活動の趣旨や方法を徹底した形で実施することは難しくなっており、現在、状況を見つつ再検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度分析を行ったデータからは、調査の対象やプロセスにおいて、いくつかの修正すべき点が見られた。たとえば、大学一回生の第一学期を対象にして、最初の活動は、英語自己紹介とする、など、より条件を均一にして、本活動による変化に焦点を当てやすくする必要がある。修正した形で引き続き動画制作活動を実践し、データ分析を行う計画である。また、これまで収集したデータの中にも、学習者間の相互評価や自身の活動の振り返りには、膨大な記述情報があり、質的調査を進めるとともに、特徴的な記述のある学生には個別に遠隔でインタビュー調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会での発表にかかる費用が予定よりも大きくなり、前倒し支払い請求を行ってその費用に充てたが、少し残る形となった。次年度では引き続き学会参加を行うとともに、授業実践において購入ができていなかった機器の購入を行う。
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Research Products
(1 results)