2023 Fiscal Year Research-status Report
人口減少地域における異文化接触の実態と地域活性型教育プログラムに関する研究
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19K00816
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山田 陽子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (10388473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 保行 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (50454088)
李 健泳 新潟大学, 人文社会科学系, フェロー (60212685)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 人口減少地域 / 場所の感覚 / 場所の共創 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は、まず、人口減少地域における異文化間コミュニケーションの様相を、異文化接触の相手との関係性の違いをふまえながら捉えるため、令和4年度後半から取り組んできた考察をさらに進めた。異文化接触の相手との関係性の違いを、(i)地方の企業で働く外国人とそこで働く日本人との異文化接触、のように日本人組織への受け入れにおいてみられる異文化接触と、(ii)地方を訪れる観光客と彼らを迎えるその地方の人との異文化接触、のように組織が異なる人同士の間でみられる異文化接触とに分けた。そして、特に人口減少地域における(ii)のタイプの異文化接触を考察の中心に据え、三大都市圏における(ii)のタイプの異文化接触と比較しながら、考察を進めた。 その結果、人口減少地域における異文化接触が起こる場所が持つ特性を「場所の感覚」、「場所の共創」をキーワードとしながら論じ、人口減少地域における異文化間コミュニケーションの特徴を捉えた。その上で、考察結果をもとに、人口減少地域における(i)のタイプの異文化接触の場合との比較、交流人口の拡大に向けた地域型異文化間コミュニケーションに携わる人材の育成に求められる能力の検討を行った。考察内容は、論文にまとめ、『新潟大学経済論集』第115号(2023年9月発行)で発表した。 人口減少地域における異文化接触が起こる場所の特性そしてそこで行われる異文化間コミュニケーションの様相をより詳細に考察し把握することが、研究目的を達成する上で必要である。そのための調査として、観察調査とインタビュー調査を令和5年度後半に実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー調査の実施に予定よりも時間を要し、データの分析・考察は次年度に行うことになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度後半に実施した調査で得られたデータの分析・考察を進め、学会での研究発表、論文執筆・発表を行う予定である。また、その過程で実施が必要な調査が新たに出てくる可能性がある。その場合は、必要な調査を実施していく。
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Causes of Carryover |
令和5年度後半に実施した調査で得られたデータの分析・考察が次年度になったため、また国際学会に参加することができなかったため、次年度使用額が生じた。データの分析・考察、学会での研究発表など次年度予定している活動に使用する予定である。また、新たに実施が必要な調査が出てきた場合には、その調査に使用する予定である。
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