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2021 Fiscal Year Research-status Report

L2学習者におけるハングル読み書きの習得過程とその個人差に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19K00818
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

宇都木 昭  名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (60548999)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) キム ミンス  東海大学, 国際教育センター, 講師 (20734833)
神長 伸幸  ミイダス株式会社(HRサイエンス研究所), HRサイエンス研究所, ゼネラルマネジャー (90435652)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords朝鮮語 / 韓国語 / ハングル / 文字習得 / オンライン実験 / ディスレクシア / 外国語教育 / 第二言語習得
Outline of Annual Research Achievements

2020年度に進めてきた準備をふまえ、2021年度は5月からオンラインのテストを実施した。
テストの設計は、かつて研究代表者らが行ったハングル書き取り調査(宇都木・神長 2018)で明らかになった課題をふまえてなされている。このときの調査では、音声刺激を再生して書きとらせるテストを行ったが、そこでの誤答が文字習得上の問題と音声知覚上の問題のいずれに起因するのかを判別するのが困難であった。この点をふまえ、今回の調査では、テストを多肢選択とし、音声知覚上の間違えやすいような選択肢をあらかじめ排除することで、文字習得の問題にフォーカスを当てられるような設計にした。
今回のテストの概要は次の通りである。テストの対象は名古屋大学と東海大学において韓国語の初級授業を履修中の学生である。テストは7問から構成され、単音節の音声を聞いて該当するハングルを4つの選択肢から選択するという形式である。このとき、音声刺激のタイプは (i) 母音、 (ii) w+母音、(iii) 子音+母音、(iv) 子音+母音+子音、(v) 子音+母音(反転した架空の子音字母を選択肢に含む)、 (vi) w+母音(母音字母の組み合わせによる架空の文字を選択肢に含む)、 (vii) ランダムに選択された文字、という7通りとした。テストは学期中に9回実施した。また、秋学期に新たに参加者を募り、同様のテストを実施した。
協力者ごとに全テストの平均点を算出し、その分布をみたところ、多くの参加者が満点に近い高得点を示した一方で、低得点を示す参加者がわずかながら見られた。問題パターン別にみると、/w/音の合成母音とかかわる問題(パターン2とパターン6)において誤答が多い傾向にあった。
初期の分析結果について、日韓学術交流会で口頭発表を行った。その後、問題パターン別の分析など詳細な分析を行った上で、朝鮮語教育学会において口頭発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で当初予定していた調査ができなかったが、その間にオンライン調査の方向に切り替えて準備を進めたことで、2021年度は年度初めからオンライン調査を実施することができた。

Strategy for Future Research Activity

2021年度のオンライン調査においては、参加者の大半が予想以上の高得点を示したが、wとかかわる問題パターンにおいては誤答も比較的多く見られた。これは、ハングルにおいてwを含む文字は音と文字の一対一対応がなされていない(つまり、綴りの透明度が低い)ため、文字習得上の難易度が高かったためと考えられる。この点をふまえ、2022年度の調査では、綴りに音韻規則がかかわる単語を問うような問題をオンラインテストに加え、綴りの透明度と文字習得の関係をさらに明らかにしたい。

Causes of Carryover

学会参加のために経費を計上していたがオンライン開催になった。また、新型コロナウイルス感染拡大のため2020年度以降調査の実施が1年ずれたため、2021年度にオンライン調査を実施し、本来予定していた行動実験は先送りすることになった。以上の理由で、次年度使用額が生じた。
2022年度はオンライン調査に加えて行動実験を行うことになるため、被験者謝金と実験補助者の雇用のために助成金を使用することになる。

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021 Other

All Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 学習者のハングル習得過程とその個人差―多肢選択テストの分析―2022

    • Author(s)
      宇都木昭,金珉秀,神長伸幸
    • Organizer
      朝鮮語教育学会第89回例会
  • [Presentation] 外国語の読み書きでつまずく学習者をめぐって ―ハングルの習得過程に関する研究から―2021

    • Author(s)
      宇都木昭
    • Organizer
      愛知学院大学語学研究所第25回語学研究所講演会
    • Invited
  • [Presentation] 日本語を母語とする朝鮮・韓国語学習者におけるハングル習得の傾向―多肢選択テストの分析―2021

    • Author(s)
      宇都木昭,金珉秀,神長伸幸
    • Organizer
      第7回韓日国際学術大会(日韓学術交流会)
    • Int'l Joint Research
  • [Remarks] ハングル読み書き研究プロジェクト

    • URL

      https://sites.google.com/hangulreading.page/web/home

URL: 

Published: 2022-12-28  

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