2021 Fiscal Year Research-status Report
The use of virtual exchange and cross-cultural collaborative learning in higher education
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19K00820
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
ヒーリ サンドラ 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (10460669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪田 康 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 准教授 (50362421)
KENNEDY OLIVIA 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 講師 (50816543)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Cultural Sensitivity / Virtual Exchange / Intercultural Exchange |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、高等教育の教育ツールとしてのバーチャル交流(Virtual Exchange)の実施と参加者への影響について調査する多国籍・多文化プロジェクトの一環として、本研究が提供する体験学習を通じて、学生が主体的にデジタルリテラシー、言語スキル、異文化認識、およびグローバルコミュニティにおいて役立つ能力を養うことを目標に、調査及び実践的交流を行った。本年度も、分野横断的・国際的な連携を意識しつつ、アジアとヨーロッパの教育機関とバーチャル交流に関する共同研究を通じて連携を図った。 まず秋学期全体を用いて京都工芸繊維大学の建築学科の学生とベルギーのモンス大学の学生との間で交流型学習を実施した。学生は様々な課題をオンラインで同期的・非同期的に行うことを通して、英語を幅広く練習する機会に触れることができ、それぞれの国について多くのことを学ぶことができた。これにより、学生のリサーチスキルとプレゼンテーションスキルが向上しただけではなく、視覚的コラボレーションプラットフォーム「Miro」や「Padlet」、「Zoom」、e-learningプラットフォーム「Articulate」等のさまざまなコンピュータ・アプリケーションの使い方を学び、コンピュータ・スキルが向上した。 次に、秋学期全体を通じて、別のグループの学生がフィリピンのミンダナオ大学芸術科学部教育学科准教授Candice Faye Kristen Lleses氏の学生とともに、フィリピンのミンダナオ大学の学生たちとヴァーチャル交流を行った。学生たちは、SDGsに焦点を当て、それぞれの国の状況について学び、異文化に対する知識や感性を養うとともに、英語でのコミュニケーションスキル、コンピュータースキル、コラボレーションスキルを向上させることができた。次年度もヴァーチャル交流やアンケートで得られたデータの分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、コロナウイルス感染対策により教師全員がオンライン授業を強いられ、多くの時間を割いていたため研究が停滞してしまったことに加え、アフリカとの共同作業は、コロナ禍の影響で中断せざるを得なかったため「やや遅れている」と評価した。ベルギーとの交流は2021年秋に予定通り行われ、学生にとっても成功だったといえる。また、フィリピンのコロナの規制が厳しく、業務委託をしていた英会話会社の教師が自宅待機となったため、この会社を利用する代わりに、ミンダナオ大学でフィリピンの学生とヴァーチャル交流する方式に変更した。学生同士の共同作業に変更したことでプラスの効果が得られたため、次年度もミンダナオ大学との交流を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、これまでに収集したデータの分析を終了する予定である。アムステルダム大学がサポートしている統計解析のためのオープンソースプログラムであるJASPhttps://jasp-stats.org/ を使用し、ISSのアンケートから得られたデータの解析を継続する。改訂された質問票を使用し、再度実施し、その結果を分析する予定である。 データは3因子モデルに適合することが判明したため、日本の文脈での使用の適合性を引き続き調査する予定である。また、NVivoを使用して、学生が交換を振り返った文章を分析する予定である。NVivoは、QSRインターナショナルが制作した質的データ分析(QDA)コンピュータソフトウェアパッケージである。これを用いて、非構造化データまたは質的データの整理、分析、洞察の発見を行う。 ヴァーチャル交流については、すでに今年の交流の計画を立てており、モンス大学とミンダナオ大学の両先生とオンラインでミーティングを行い、さらにデータを収集する予定です。今年はすべての大学が、各国のオンライン学習から対面授業に移行するため、WiFiなど大学の環境の違いから、コースの提供方法にも影響が出る可能性がある。 アフリカとの交流は、次年度は違ったアプローチで行われます。現在、ブルンジのSummit International Institute、関西学院大学、大阪女学院大学と共同で、コロナ禍が学者、専門家、ボランティア、学生に与える影響について話し合うヴァーチャル交流会議を2022年7月16日に開催する予定である。若者の声に焦点を当て、どのように国際的なつながりを持つことができるかを考察する予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画では、学会発表や会議のための旅費を見込んでいたが、渡航制限や、コロナ災害によりオンラインでの勉強会や会議が多くなったため、旅費を使用しなかった。2022年度には渡航制限が解除される見込みであるため、旅費を使用する。また、次年度は更なるデータ解析のために予算を使用し、発表・公開を行う予定である。
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