2021 Fiscal Year Research-status Report
優れた英語授業実践のオンライン映像アーカイブの作成
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19K00822
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
猫田 英伸 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (80452598)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 英語科教育 / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、優れた英語授業実践の映像アーカイブを作成することである。2020年度に続いて2021年度においてもコロナ禍から大きな影響を受けており、計画を部分的に修正して研究を進めた。2021年度の実績としては、中学校における個別最適な英語授業づくりについて研究を進め、論文として発表した。多様な特性を持つ学習者群に対して一斉授業を行う際には、①多くの学習者が「これがあると助かる」と感じる【広く軽い支援】とともに、②一部の学習者が「これが無いと困る」と感じる【狭く手厚い支援】の両方が重要であることが明らかになった。またコロナ禍の中、小中連携や高等学校におけるスピーキング授業についての研究も並行して行ったが、これらについての論文の発表は次年度になる予定である。2020年度、2021年度と平成29年版小学校、中学校学習指導要領の完全実施、また2022年度からは平成30年版高等学校学習指導要領が年次進行で実施されることに伴い、教育現場で使用される教材(教科書)の特徴も、それに伴う指導のポイントも変化した部分が多い。このことを踏まえ、本研究で開発する英語授業映像アーカイブの中にも、経験則に基づく「良い」授業実践だけではなく、多様な教職経験年数の教員による、多様なスタイルの授業映像を取り込むことを検討している。また、業者とのシステムの仕様についてのやりとりの中で英語授業映像のオンライン上での管理における課題が浮き彫りになったため、現在、オフラインでの、さらに映像データの複製・取り出しが不可能な形の、参照専用アーカイブの構築を目指して作業を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
長引くコロナ禍の影響により、実際に小学校、中学校、高等学校の教室に足を運び、授業実践事例の情報を収集するということが難しくなっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインでのアーカイブ構築に代わる方法として、完全オフラインであり、ユーザのアクセス権限を徹底したPC内に参照専用アーカイブを構築することを目指す。最終的に教員養成場面での使用を想定しているため、まずは少数のPCでの運用を開始する。また、コロナ禍において授業実践映像の収集自体が容易ではなくなったことに加え、新学習指導要領実施の過渡期であることを踏まえ、「優れた」英語授業という概念を事前に絞り込むのではなく、多様な授業実践映像をアーカイブに含め。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響と新学習指導要領の完全実施に伴い、当初の研究計画を一部修正せざるを得なくなったため。2022年度中に研究目的の達成に必要な形で執行予定。
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