2022 Fiscal Year Research-status Report
優れた英語授業実践のオンライン映像アーカイブの作成
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19K00822
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
猫田 英伸 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (80452598)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 英語科教育 / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、優れた英語授業実践の映像アーカイブを作成することである。一昨年度(2021年度)、さまざまな業者とアーカイブの仕様について詳細を検討したところ、オンラインの形では英語授業動画ファイルの管理上の問題をクリアすることができないことが明らかとなった。動画ファイルには教師だけでなく、教室内の生徒の姿も録画されているため、モザイクをかけるなどのプライバシー保護の処理を行ったとしても慎重な取り扱いが必要になることは言うまでもない。そのため、2022年度はオフラインでの英語授業動画の参照専用アーカイブの構築を試みた。物理PC内にアーカイブを構築し、インターネットや外部ハードディスクへの接続を不可に設定するとともに、PCのログ・および使用者の動画を自動記録するプログラム(iDoperation SC)を導入するなどの対応策を講じることとした。これにより、次年度2023年度にはデータ収集を行い、研究成果をまとめる基盤を整えることができた。また、本研究課題では当初より、小・中・高等学校における優れた英語授業実践を学校教育現場の教員と協働して開発し、研究論文として発表する取り組みも並行して行ってきている。その一環として2022年度は、高等学校のスピーキング授業における「英語の授業を英語で行うこと」を念頭に置いたリテリング指導についての実践研究をまとめた論文を発表した。コロナ禍の中におけるスピーキング指導に関する研究であったためデータ収集の点で困難を極めたが、教師による英問英答を軸とした指導法が短期間であっても生徒のスピーキング能力の伸長に影響を及ぼす可能性について明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響により、英語授業実践の動画ファイルの収集が難しい時期が続いたため、アーカイブ自体を2022年度にようやく完成させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には多様な英語授業実践の動画アーカイブを用いてデータ収集を行い、研究を完了させることができる見込みである。
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Causes of Carryover |
最終年度に向けて予算の繰越が生じた理由としては、①アーカイブのオンラインからオフラインへの仕様変更、②コロナ禍による学会のオンライン実施の二つがあげられる。次年度は対面での学会の開催が予定されているため、通常どおりの研究活動(実践、発表・論文投稿)を行う中で必要となる経費として支出する計画となっている。
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