2023 Fiscal Year Research-status Report
優れた英語授業実践のオンライン映像アーカイブの作成
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19K00822
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
猫田 英伸 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (80452598)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 英語授業開発 / 英語科教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は当初の計画においては本研究の最終年度であった。コロナ禍などの影響によって現職教員との研究協力をスムーズに進めることが困難であったこともあり、研究に遅れが生じていた。しかし、無事2023年度中にデータ収集および分析を行うとともにその成果を論文にまとめて発表することができた。本研究の目的には大きく2本の柱があった。1つは、小・中・高等学校における優れた英語授業実践を学校教育現場の教員と協働して開発、実践することである。もう1つは、英語教員志望学生の英語教員としての授業計画・授業実践の力量向上に資する、優れた授業映像アーカイブを作成することである。2023年度に執筆した3本の論文のうち2本は1本目の柱にかかわるものであり、それらでは一斉指導における英語授業の中で言語活動や探究的な学びを重視した指導を行いつつ、児童・生徒の学習進度や学び方の特性に配慮した教育実践上の工夫の可能性について探った。小、中学校における総合的な学習の時間における探究的な学びと、外国語科での国際交流活動を関連付けることによって、いわゆる汎用能力を育てるとともに、小、中学校外国語科間の学びの接続を強化できる可能性を明らかにした。また、そのような、英語が苦手な児童・生徒にとっては負荷の高い授業内容であっても、学びのオプション(選択肢)を活用することで、すべての児童・生徒がより学びやすく、また学びを深めることができることも明らかにした。そして、残る1本の論文は2本目の柱にかかわるものであり、そのような優れた英語授業実践のビデオ映像を英語教員志望学生に視聴させ、彼らの「望ましい英語授業観」の変化・成長を描き出した。教員養成課程での学修が進むにつれて、学生の焦点は、学習者の視点から教師の視点に基づく教育の質の評価へと徐々にシフトしていっていることを計量テキスト分析によって明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では本研究計画は遂行完了状態にある。次年度(2024年度)まで本研究計画の実施期間を延長しているが、これは論文執筆のタイミングの遅れによって論文掲載費等の支払いが2024年度にずれ込んでしまったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題において、2024年度に新たなデータ収集等を行う計画はない。2023年度末発行の学術誌掲載の論文掲載費の支払いが事務的に残っているのみである。
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Causes of Carryover |
本年度までに行った研究を発表する論文の掲載費および別刷購入代金の支払いが4月以降に発生する。そのため、研究期間延長の申請を行い、残額については翌年度、上記の使途に執行予定である。
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