2022 Fiscal Year Annual Research Report
Designing bilingual intercultural exchange programs centered on video-based asynchronous communication
Project/Area Number |
19K00831
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
山内 真理 千葉商科大学, 商経学部, 教授 (40411863)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 非同期型交流 / 同期型交流 / ビデオ交換 / L2不安 / WTC / ターン・テイキング |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、Flipを利用した非同期型交流を複数パターン実施し、Flipが動画交換をベースとする交流に適したツールであること、そして非同期の動画交流が、L2不安の高い英語学習者を対象とする授業に組み込みやすいことを確認した。しかし、Flipの動画表示フォーマットは「発表」の共有には向いているが、グループ内の「やりとり」には適さないと結論づけるにいたった(2023年発表予定)。そのため、2023年度では動画を自己紹介のプレゼンとして共有し、別のプラットフォーム(Discord)を使って「やりとり」を行う交流を試行している。 また、同期型交流については、ビデオ会議を使った授業時間内の実施と、2020年度の実践を分析し、同期型交流を授業活動として組み込みうるかを検討した。教室でのZoom交流は、各自が自宅からアクセスする形に比べブレイクアウトルームを活用した「やりとり」が困難であった。授業の一環としてのZoom交流であっても、授業時間外で「イベント」的に行う方が実施は容易である。また、2020年度のように、個人を「会話パートナー」として毎回招待する形式なら、時差の影響も少なく、授業活動としてもルーティン化しやすい。ただし、交流参加者も、教員も、日本語会話におけるターン・テイキング様式が世界共通ではないことを理解しておくことが不可欠である(2023年発表予定)。 本研究課題の対象は筆者の担当するゼミの学生であり、ほぼ全面的に対面授業が再開した2022年度後期から本ゼミに所属した学生たちは、英語コミュニケーションのトレーニングと並行してオーストラリアやインドネシアとの非同期/同期型交流や学内施設での英会話セッションでコミュニケーション実践を行ってきた。彼らのパフォーマンスと意識の変化を分析し、異文化交流のカリキュラム化について検討を進めるのが今後の課題である。
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