2021 Fiscal Year Research-status Report
大学間・インバウンド・キャリアとの連携による異文化間コミュニケーション能力の育成
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19K00860
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
藤尾 美佐 東洋大学, 経営学部, 教授 (20350712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 猛久 和光大学, 経済経営学部, 教授 (40434211)
村田 和代 龍谷大学, 政策学部, 教授 (50340500)
安達 理恵 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (70574052)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 海外留学 / オンライン授業 / キャリア / 合同授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初、本研究はコロナ前の状態を想定しており、大学での留学体験を、大学間の交流、インバウンド、そしてキャリアにどのように結びつけていくかを想定して申請した研究だったが、 2019年度の末にコロナ感染が拡大したことにより、大幅に研究内容を変更せざるをえなくなった。 これは対面でのインタビューやフォーカス・グループの実施が難しくなったためである。 代わりに、オンラインでどのような海外研修ができるのか、 また オンラインになったことによるメリット(すなわち現場にいて海外の人とどのように交流できるか)、 そしてコロナ前の対面での留学とコロナ後のオンラインでの留学にどのような違いがあり、学生にどのような影響を与えているかなどを調査するため、昨年度はアンケート調査を行った。 このアンケートはパイロット・スタディーという位置づけで、 本年度に本格的なアンケート調査を行うつもりであるが、 このパイロット・スタディーでは、外部業者を通じて、 オンラインでの留学経験者50名、 対面での経験者50名の学生にアンケート調査を行った。 その結果、いずれの形の留学においても、 語学力、異文化能力および人間的な面で成長できたとする回答が大半であった。 ただし語学力においてはリスニング、スピーキングは伸びたと感じても、リーディングや ライティングは、伸びたと回答する割合が極端に少なかったことは今後の調査の課題と言える。また、 社会人基礎力については、 主体性、他者に働きかける力、柔軟性が伸びたとする学生の割合が高かったものの、 それが具体的にどのようなことなのか、今年度はインタビューやフォーカスグループなどを行い、内容を掘り下げていくつもりである。 また、研究代表者のみならず分担者も、論文や著書の出版など、順調に発行することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、本研究はコロナ前の状態を想定しており、大学での留学体験を、大学間の交流、インバウンドなどを通じて、どのようにキャリアに結びつけていくかを想定して申請した研究だったが、 2019年度の末にコロナ感染が拡大したことにより、大幅に研究内容を変更せざるをえなくなった。 これは大学間でのセミナーの実施や、対面でのインタビューやフォーカス・グループの実施が難しくなったためである。 代わりに、オンラインでどのような海外研修ができるのか、 また オンラインになったことによるメリット(すなわち現場にいて海外の人とどのように交流できるか)に研究の焦点をシフトしたが、まだ当初の研究計画よりは遅れがあり、本年度、大幅に進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者、藤尾は、昨年度もマレーシアの大学(UTM)との合同授業などを行い、それらが学生にどのような影響を与えるか、どういうモチベーションを与えるかの調査を行った。 また分担者の安達、村田も、 オンライン化での異文化間コミニケーション能力の育成についての調査に取り組んでいる。 同じく、分担者、小林は、大学と地域のコラボについて、コロナ禍での制約はあるものの、積極的な推進をしている。 本年度は代表者、藤尾がイタリアのベネチア大学にサバティカルに来たこともあり、イタリアを中心とした研究者を、授業内に講演者として積極的に呼び寄せ、また秋学期には、学生も交えた合同授業の計画を立てている。 こうした合同授業が学生にどのような影響もたらすのかを引き続き調査するとともに、 今後日本の大学がどのようなアプローチをとっていけるのかについても提言したいと考えている。 また、昨年度行ったアンケート結果をパイロットスタディとして、本年度は本格的なアンケート調査を行い、 コロナ禍で様々な留学経験が制限される中、どの程度まで制限が残っているのか、また新しい可能性としてどのようなことが模索していけるかについて、最後の研究成果を出したいと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナによって研究計画に大きな変更を行わなければいけなくなった。 昨年度・一昨年度と当初計画していた海外での発表が全てオンラインになり、その経費がなくなった事と、当初予定していた大学間でのセミナーや講師招聘等の予算がなくなったことが大きな理由である。 今年度はそれらをアンケート調査や研究報告書の費用として当てたいと考えている
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Remarks |
代表者、藤尾が、マレーシアUTMの先生と合同授業を行い、その成果を、国際大会 The 86th Annual International Conference of the Association for Business Communication のパネルディスカッション(タイトル Virtual Classroom Innovation in Engagement)にて発表。
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