英語による作品プレゼンテーションに関する調査と指導プログラムの開発

2023 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 19K00864
• Research Institution: Tokyo Polytechnic University
• Principal Investigator: 橘野 実子 (大舘実子) 東京工芸大学, 芸術学部, 准教授 (40413538)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 大久保 真道 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (60308369) ; 陶山 恵 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (60367290) ; 松中 義大 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (00318908) ; 大島 武 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (50290028) ; 鈴木 万里 東京工芸大学, 芸術学部, その他 (60259207)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: プレゼンテーション / 英語教育 / メディア芸術 / 指導プログラム

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、メディア芸術専攻学生が英語で作品プレゼンテーションを実施するための効果的な指導プログラムの開発を目的としている。コロナ禍のため当初の研究計画を変更し、指導プログラム案の作成をアニメーション分野と映像分野に限定して行った。指導プログラムの実施は、芸術学部生向け海外研修の作品紹介セッションの準備の中で行われ、開発したプログラムを使って指導をし効果測定を行った。
アニメーション分野に関しては語彙調査を元に指導語彙リストを作成した。アニメーション学科で使用している制作用語集を中心に学習すべきアニメーション関係の語彙を選定し、それに対応する英語の語彙を調査決定し、さらに学習と発表に役立つように用例を加えるという方法を取った。
映像制作分野の語彙リスト作成に当たっては、映像制作研究室の発表の記録を主な資料としている。使用頻度の高い語彙を抜き出し、さらに出現頻度は低くとも必要度の高い語彙を選定した。これらの語彙を日本語の見出し語として対応する英語語彙・表現を作成した。両分野の語彙リストの主な特徴として、難易度の高い語彙は少ないが、その使用法が専門的であるため通常の辞書等では調べにくいものが多いことがあげられる。
指導プログラムの内容は、学科別の語彙リストに基づく語彙指導と効果的な発表方法の指導からなる。効果的な発表方法については、大学の授業における学生のプレゼンテーションの分析等から「よいプレゼンテーションを構成する要素」を抽出してその要素を指導項目とした。
指導した学生の英語プレゼンテーションについてビデオ分析と質問紙調査により効果測定を実施したところ、指導プログラムは効果的だと考えられるが、改善点としては、語彙リストは専門分野だけでなく、作品発表一般の語彙リストも必要であることがわかった。また、プレゼンテーション用のスライド作成についてもより詳しい指導が必要とされている。

Remarks

橘野実子・陶山恵・大久保真道・松中義大・大島武 (2024)「英語による作品プレゼンテーションに関する調査と指導プログラム」『東京工芸大学 芸術学部フェスタ2023 図録』, 68.