2021 Fiscal Year Research-status Report
基礎的読解能力と英文読解指導の関連性の研究及び学習支援への展開
| Project/Area Number |
19K00872
|
|---|
| Research Institution | Oyama National College of Technology |
|---|
Principal Investigator |
関根 健雄 小山工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (00709769)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | 読解力 / 英語教育 / 英語アセスメントテスト / リーディングスキルテスト / リメディアル教育 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
日本語の基礎的読解力の指標としての「リーディングスキルテスト」（RST）を，7月・12月に実施した。内訳は，7月は高専3年生118名（留年生・日本語を母国語としない留学生を含む）に対して，12月は7月同じ学生を含む194名（7月と同じ条件）に対して実施した。このデータを基に，一部の学生が2年生で会った時点（2020年度）でのRSTとの比較，さらには英語アセスメントテストとして英語力の指標として用いたTOEIC/TOEIC-IPの関係性についてデータの相関関係等をある程度の調査分析ができた。さらに，高専生の英語に対する意識や学習態度についての調査も実施し，「高専3年生」がこの数年でどのように変化しているのか，あるいは変化していないのか判断する材料を得た。これらのアセスメントテストと学習状況・意識・ニーズ等を考慮し，英語「記号付け」（寺島隆吉ら）を授業に取り入れる等の実践を行なった。継続的にRST等を実施して変化を追跡調査している特定の集団において，RSTにおける「係り受け」（文の構造の把握を理解する能力）の数値が，集団としては向上している様子が見られた。他の集団との比較，英語に対する意識や学習状況との比較については分析は充分ではないが，一部の学会等で発表につなげるられたことは一応の成果である。2021年度もコロナウイルスの影響があり，個別の学習支援につなげることが困難であり，学習支援への展開という点においては改善すべき課題が残っている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3年計画間の研究計画の3年目ではあったが，研究のまとめに向けて実践や展開をする予定ではあったが，新型コロナウイルス感染拡大によって，対面での学生への学習支援の展開や，授業等の活動が制限されたこと，データ分析のための機材をそろえることができなかったことが主な要因となり，十分な分析とそれに基づいた授業方法・個別の学習支援方法の構築に至ることができなかった。また，研究に費やす時間も十分ではなかったこともある。データを基に，学生に対面でのインタビューをすることも予定していたが実現できなかった。結果，研究計画を1年間延長するに至った。
この3年間で蓄積したデータを基にした分析については，本来2021年度に行う予定であったが，最終年度となる2022年度において，今後可能な限り機器をそろえ，多角的な分析を行い，それぞれの数値・結果と授業方法・個別の学習支援の手法の確立に向けての研究展開を行いたい。
|
| Strategy for Future Research Activity |
この3年間で蓄積したデータを基に，最終年度となる2022年度においては，可能な限り機器をそろえたい。データの収集に伴って，それぞれの分析に時間を取られるようになった。また，恣意的な数値の選択を避けるためにも，統計解析ソフト（購入済み）の運用に適する環境を整えたい。
今後，多角的な分析を行い，それぞれの数値・結果と授業方法・個別の学習支援の手法の確立に向けての研究展開を行いたい。また，各種アセスメントテストの結果とアンケートの結果から，学生を抽出してインタビューを実施し，より学生のニーズに対して迫った上で，ある程度の汎用性を持った学習支援方法を構築していく。
|
| Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大による学会のオンライン化によって，旅費の支出がなかったこと，資料等の印刷費がなかったことによる。また，収集したデータ解析に使用するためのコンピュータ（ワークステーション等）が，半導体不足のため年度内に納品できる見通しが立たなかったことが主な原因である。
|
Research Products
(3 results)
